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鹿児島県大崎町・永吉天神段遺跡 弥生中期の鉄鏃が南九州初出土

2015年07月19日 | Weblog
 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターは16日、大崎町永吉の永吉天神段遺跡の二つの土坑墓から、弥生時代中期(約2100年前)の鉄鏃5点が見つかったと発表した。
 昨年7~8月に「土坑墓」から発見され、CTスキャンなどで解析した上で、吉ケ浦遺跡(福岡県太宰府市)と安永田遺跡(佐賀県鳥栖市)で見つかった9点と同時期で同型だと判断したという。南九州では初めてで、鉄製品としても県内最古級という。
 出土した鉄鏃4点は、二等辺三角形(全長約48mm、幅約24mm、厚さ2・4mm)で、もう1点は正三角形(全長32mm、幅17mm、厚さ7・5mm)で、「根鋏(ねばさみ)」が付いている。
 副葬品の場合、墓からまとまって出土する例が多いが、今回は墓の中にまとまって置かれていなかったことから、副葬品でなく被葬者に刺さっていた鉄鏃とみられる。
これまでに、弥生時代中期の集団墓や祭祀を行ったとみられる掘立柱建物跡などが認されている。
 センターは「当時の九州北部との交流や鉄の普及を解明する上で貴重な発見だ」としている。
 同センターは、今回見つかった鉄鏃を、霧島市の県上野原縄文の森展示館で17日から始まる企画展で公開する。8月14日まで(月曜休み)。
[参考:南日本新聞、西日本新聞、読売新聞、朝日新聞]

国内最古級の矢じり出土 被葬者に刺さった? 鹿児島
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