北広島市に日本ハムの新たな球場、エスコンフィールドHOKKAIDOが誕生した。非常に魅力的な球場であるが、一つ大きな欠陥がある。それは、公共交通機関でのアクセスが極めて貧弱であることだ。最寄りは北広島駅で、1km以上も離れている。この球場の数百メートル北には千歳線が走っているが、駅がない。エスコンフィールド建設前からここに駅を造る計画があり、近々着工するようではあるが、非常に進みが遅い。そもそもこのような球場を新設する際は、あらかじめセットで交通機関を用意しなければ話にならない。新庄監督からも苦言を呈される始末である。
新駅の建設がなかなか進まないのは、費用負担で決着が付いていないからである。誘致を行った北広島市が負担するようだが、費用が高騰しており、開業の遅れが予想されている。JR北海道は赤字だから、建設の費用の拠出は期待できない。球場の主である日本ハムも負担すべきであるが、球場建設直後であり、財政的に難しいのだろう。
ならば北海道が負担すべきである。エスコンフィールドは北広島市のみならず北海道の象徴とすべく建設されたのだから、北海道庁がそのアクセス改善費用を捻出すべきなのである。しかし北海道庁も費用負担には前向きではないようだ。困ったものである。
より広く考えれば、北海道のみならず、全国家的な負担とすべきかもしれない。エスコンフィールドは日本プロ野球12球団の1つである日本ハムファイターズの本拠地なのだから、新設駅は全国の野球ファンが利用する駅である。もはや北海道にとどまる話ではないのだから、日本国が総出でアクセス向上を図るべきであり、国家が駅建設を負担するのが最終的なあるべき姿であろう。