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file .286 Ellie HENDRICKS【エロルド・ヘンドリックス】

2010-03-06 | GHI
【最強オリオールズの頭脳】
Ellie HENDRICKS


1969年~71年にかけて
アール・ウィーバー率いるオリオールズは
3年連続でリーグ優勝を果たした。
(ワールドシリーズ制覇は70年)
チームには、ブルックス/フランクの両ロビンソンを筆頭に
ブーグ・パウエル、デイブ・ジョンソンなど
名選手がズラリと並んでいた。

また、投手陣においては、
71年に、ジム・パーマーやパット・ドブソンら4人が20勝以上するなど
まさにオリオールズ史上、最強の布陣であった。
その最強投手陣を牽引したキャッチャーが
エリー・ヘンドリックスである。

メジャーデビュー(68年)は27歳と遅い。
69年にレギュラーに定着し、打率.244 12本塁打 38打点。
チームはリーグ優勝を果たすも、
ワールドシリーズではミラクルメッツの引き立て役となってしまった。

70年もチームはリーグ優勝。
ヘンドリックスは、ジム・パーマーなど
名投手をリードしつつ、打率.242 12本塁打 41打点。
レッズとのワールドシリーズでも
打率.364 1本塁打 4打点と活躍、
チームの世界一に大きく貢献した。

71年は、パーマー、ドブソン、クェイヤー、マクナリーの4人が20勝以上をマーク。
ヘンドリックスは、この豪華投手陣の女房役として奮闘し
打率.250 9本塁打 42打点をマークした。

その後、72年にトレードでカブスへ移籍したのを皮切りに
古巣オリオールズに戻ったり、出たりを繰り返しながら
79年までプレー、同年、現役を引退した。

ヘンドリックスがレギュラーだったのは、
オリオールズ黄金期の1969年~1971年の3年だけである。
メジャー史上屈指の名捕手・・・というわけにはいかないものの、
この輝ける3年間はヘンドリックスの栄光であったに違いない。

2005年、死去。

感情を抑えられないウィーバーや
プライドの高いパーマーの間に入って
淡々と、自分の仕事をこなしていただけあって
ヘンドリックス自身は温厚そのものであった。
ウィーバーと犬猿の仲で知られる名物審判のロン・ルチアーノは
自身の著書で、
「ヘンドリックスのクレームの付け方は、
 メジャーでも随一のスマートさを誇っていた」
と書いている。