TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

マイコレクション作家『岡村桂三郎』の展覧会、銀座で

2011年03月18日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 銀座のコバヤシ画廊で 岡村桂三郎展が開催されている。私は“古典の現代性”を追求する岡村作品に惹かれるところがあり、50号の作品『獏』などを数点をコレクションしている。
そんな訳で、会期最終日近い18日に画廊に出かけたのであるが、3・11の東北巨大地震の影響か、銀座の人通りは極端に少くなく、画廊も閑散としていた。

 しかし、作品はどれも力強い。大作『地神龍』の地の神である龍の作品は、何か今回の地震を連想させる。作家も制作しながら、不思議に胸騒ぎがしたとのこと。作品『瑞鳥』は20号の小品だが、天に向かって羽ばたく姿が、とてもいい。瑞鳥とは、良い兆しが現れる時に出現するという中国の想像上の鳥のこと。吉兆の鳥と言われる鳳凰の一種であるらしい。(山下)




作品『瑞鳥』

金沢の陶芸家中村卓夫氏と久しぶり再会、その“うつわ”展

2011年03月05日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 有楽町国際フォーラムで工芸アートフェアが開催中であるが、金沢の陶芸家中村卓夫氏からご招待券が届き、出かけた。久しぶりの再会である。
 もう15年位前のこと、私と亡き妻は、自由が丘の画廊主大塚まりこ夫妻と金沢の近江町市場に程近い加賀料理旅館『浅田屋』に宿泊したことがあるが、その翌日、中村卓夫氏のモダンなアトリエを訪問、暫しの時間を楽しんだ。卓夫氏は中村梅山を父に持つ九谷の陶芸家である。この時、私はオブジェ風蜀台作品を頂戴したが、卓夫氏はその後、九谷焼の伝統的デザインを抜け出し、英国ウェッジウッドとのコラボレーションなど、活躍を続けている。
 
 中村卓夫氏の作品制作のモットーは、・・“器”になることをやめた”うつわ”、“用”を離れ、作り手の意図を離れ、“場”との関係を新たに結び、表現することで、“うつわ”になること・・とのこと。まさに、新しい“うつわ”の世界である。益々のご活躍を祈りたい。(山下)


右・・中村卓夫氏


中村卓夫作品