TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

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高崎美術館「作家王国展」に横田尚作品を貸与

2010年03月30日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 群馬の高崎美術館から依頼があり、所蔵作品を一点貸与した。展覧会名は『作家王国展・ウォーターガール』、まだ若い新進女流アーティスト、横田尚と渡辺香奈の二人展である。
 貸与した作品は横田尚の『ドリーム・フィッシュ』である。横田作品は、コンテンポラリー作品を中心とした私のコレクションとは少し違う世界ではあるが、はじめて見た時、どこか惹かれるものがあった。画面中央に描かれる艶めかしくかつ爽やかなデフォルメされた若い女性像、浴衣の帯が美しく、その大きな目がこちらをしっかり見ている・・。 
 そして昨年、銀座の画廊ギャラリー椿で、ちょっと小ぶりな作品に出くわし、躊躇うことなく一点購入。美しい帯と金魚が印象的な作品である。作家は金魚に幸せと儚(はかな)さを感じ、描いていると言う。「大切にしたい幸せを、捕まえにくい美しい金魚と重ね、繊細に可憐に伝えたい」と語る。そこには、若いアーティストが、人間としてひたむきに生きる姿が見えるようだ。是非、頑張ってほしい。

 その後、年が明けたら展覧会があり、この作品も出品したい旨のお話があり、快くお貸しした次第である。 この展覧会のもう一人の作家渡辺香奈も、独特な構図の作風を展開する面白い作家だ。二人とも、これからが楽しみな若手作家たちである。お二人のご活躍にエールを送りたい。(山下)


高崎美術館作家王国ウォーターガール