TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

オペラ初心者、難解と評判の「トリスタンとイゾルテ」にお招きいただく

2016年09月10日 | 心に沁みる音楽・・今宵はコ
Nさんは我が出身会社とも縁の深い某大手ITベンダーのご出身。元々の専門は化学や天文学などであるが、リタイア後の趣味はバッハなどの宗教音楽の合唱である。時々コンサートにお誘いいただくのだが、先月はオペラにご招待いただいた。ええー!、僕オペラ初めてなんだけど、理解できるかなー。しかも演目はワグナーの「トリスタンとイゾルテ」。
Nさんによると、オペラというとモーツアルトの「魔笛」などが有名であるが、このワグナーの曲はとても難解で、オペラ好きな人でもちょっと敬遠するらしい。大丈夫であろうか(笑)。会場は上野の東京文化会館、演奏は日本のオペラでは定評のある東京二期会、ドイツのライプツィヒ歌劇場との提携公演とのこと。席は一階の前から2列目、舞台のすぐ前、嬉しいね。

 
画像はWebより

物語はコーンウォールのマルケ王に嫁ぐアイルランドの姫イゾルテが、勇士トリスタンに伴われて海を渡っている船の上の場面から始まる。ここで死の薬と思って二人が飲んだ薬が実はすり替えられた愛の薬で、王が狩りに出ると二人は愛を語り合う。・・こうして全3幕の舞台は進むのだが、現代美術作品を思わせるシンプルな舞台装置などが珍しいこともあって、小生眠くもならず全編興味深く鑑賞した次第である。





舞台のあとは上野の居酒屋で、オペラのことや川柳で活躍したお父上のことなど楽しく伺う。Nさん、今日はありがとう。

昭和40年代の「銀巴里」を偲びながら、コリドー街「蛙たち」でシャンソンを

2016年06月25日 | 心に沁みる音楽・・今宵はコ
友人のTさんに誘われ、シャンソンを聴きに行く。ご友人の村田ナオミさんが出演するシャンソンコンサートだ。会場はコリドー街にある「蛙たち」。洒落た店だ。ステージに置かれたガス灯はかつて銀巴里にあったものらしい。銀巴里とは懐かしい。



「銀巴里」は銀座7丁目界隈にあり、会社入社仕立ての昭和40年代前半の頃、友人達と何回か行ったものだ。当時、私はモダンジャズが好きで、シャンソンに夢中だった訳ではないが、あの時代はイブ・モンタンやエディット・ピアフなどの曲が巷に流れ、バンドネオンの哀愁を帯びたメロディに魅かれたものだ。当時、美輪明宏や戸川昌子、加藤登紀子などが歌っていたと思うが、ここは三島由紀夫も通った戦後のシャンソンブームを支えた店だ。



この日は5人の歌い手が得意な曲を披露したが、なかなか良かった。監督であろうか、フランス人のパトリック・ヌジェ氏の「ミラボー橋」や「希望に満ちて」はバンドネオンの演奏も巧みで聴き応えがあった。勿論、村田ナオミさんは素晴らしかった。「パリはシャンソン」「私を抱いて」など3曲歌ったが、声量もあり、とてもよかった。村田さんは元々英語教師であったとのことだが、これからは歌手として生きるのであろうか、頑張って欲しい。