TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

平澤重信作品鑑賞のあと、ご夫妻を囲んで盛り上がる

2014年10月10日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩

 画家の平澤重信氏を囲んでの絵画鑑賞の一日。平澤ご夫妻、絵画制作を趣味、いやそれ以上に本格的な奥田良悦氏・三浦康栄氏の他、亡き八田氏の夫人とその仲間たちが集まった。国立新美術館で開催中の自由美術展で平澤重信及びミズテツオ作品を鑑賞した後、青山骨董通りのギャラリー・ストークスに立ち寄る。こじんまりしたスペースだが、落ち着いた雰囲気のいい画廊だ。屋上にテラスがあり、暫しの時間、夕暮れの骨董通りを見下ろしながらワインをご馳走になる。この後、南青山のパブに場所を移して懇親会。皆、絵心のある人ばかりなので、絵画技法なども含めて話題が盛り上がる。




 平澤氏ご夫妻は共に獣医、平澤氏が研究医で奥様が臨床医、展覧会にも連れだって出かけているご様子。重信さんは酒は呑めないのにニコニコと話題を盛り上げる。穏やかでやさしいお人柄の方だ。人間的にも素晴らしい。


 平澤作品のイメージは、白い煙が立ち上る煙突のある家や自転車を走らせる少年など作家の心象風景であるが、我々の記憶にある心の風景でもあり郷愁を誘う。最近、芸術新聞社から「ぼくの自転車」なる絵本を出版されたが、その作品はどれも素晴らしく、子供たちだけでなく大人にも夢を与えるものばかりである。
 下記作品は自由美術展出品作品「煙の行く先」である。従来の作品に比べると、より抽象的かつ洗練された雰囲気で、新たな展開を予想させる。まさにこの煙はいずこに向かうのであろうか。

森本猛展 @ギャラリーゴトウ

2014年10月02日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩


 昔、田舎道を自転車をこいで通学していた時のこと。夏から秋に確かに変わったと感じる1日があったそうです。それは、頬をなでる「風」に感じたと森本さんは言います。その時の「風」の感覚をずっと求めてきたとのこと。目には見えない皮膚感覚の視覚化に約四半世紀、向き合い続けてこられたわけです。それほどまでにかけがえのない感覚、皮膚細胞を鋭敏に総動員させて鑑賞したくなります。すると、ガーゼのような微妙で微かなイメージが伝わってくるような。(山本理絵)