TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

マコトフジムラの『ホーリー・ゴスペルズ展』、開催される

2011年12月23日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 日本橋高島屋の美術画廊で、マコト・フジムラの『ホーリー・ゴスペルズ展が開催された。NY在住のマコト・フジムラについては、このブログでも何回か紹介しているので詳細は省くが、米国ボストンで生まれ、バックネル大学を卒業後、東京芸大に留学、その後はNYで日本画の絵の具による抽象的作品表現に取り組んでいる。

 今回の展覧会は、聖書に掲載された彼の作品の原画展で、シカゴ、LAに続いての巡回展である。これは米国のクロスウェイ社から、欽定訳聖書400年を記念して出版された『4つの福音書』に、マコトフジムラの装飾彩画が掲載されたことを記念しての展覧会である。私は先月感謝祭の時期にNYに出かけた折、このマコトフジムラ作品が載った『4つの福音書』を手に入れたが、素晴らしいものである。
 
 しかも、この日、マコト氏がNYで一緒に活動しているフィラデルフィア聖書大学の聖歌隊が特別参加、東京で活躍するジャズグループとのコラボレーションによる讃美歌やゴスペル、クリスマスソングの合唱披露もあり、期せずして楽しいクリスマスイベントとなった。(山下)


マコトフジムラ作品掲載福音書


フィラデルフィア聖書大学の聖歌隊

NY在住の日本画家マコト・フジムラ、熱く芸術を語る

2011年12月15日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 12月15日、佐藤美術館でNY在住の日本画家マコトフジムラのアーティスト・トークが開催された。マコト・フジムラのことは、このブログにも何回か書いているが、私は彼がNYから東京芸大に留学した頃からのお付き合いで、『購いのふた』など初期の名品も所蔵している。

 この日のテーマは『カテゴリーのない芸術』、“BE GENERATIVE&GENESIS”であった。彼はアーティストしてだけでなく、9・11テロについて考える芸術家集団を率いたり、幅広い活動をすすめているが、これらの活動を踏まえたトークであった。

 ・芸術がおまけの地位に甘んじているが、残念なことだ。
 ・現代美術はNEUSばかり、KAIOSがない。
 ・自分一人でできないということが出発点。
 ・アーティストは自己表現だけの世界になっている。
 ・自己を超えたものを作りだすことが、感動に繋がるのだと思う。
 ・自分も不可能と思い、人も不可能だと思っていること。
 ・困難な問題を芸術力をもってシェアすることが重要である。
 ・自己満足、自己表現に終わるのでなく、これを超えて行きたい。

こうして、マコトさんの言葉を脈略なく綴ってみると、そこには彼の作品制作に流れる精神や
生き様が見えてくる。(山下)


マコトフジムラ、熱く語る