TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

アートNPOのDMデザインご支援の若手作家小林まどかさん

2006年03月31日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 銀座藤屋画廊で多摩美大学院出身の作家たちの展覧会『歩一歩展』が開催されている。小林まどかさんはアートNPO主催の展覧会DMのデザイン制作でお世話になった若手作家である。知的で優しそうな雰囲気の素敵な女性である。だが鉄塔などの作品は力強い。

 かつて多摩ニュータウンで見た土塊やショベルカー、空に聳える鉄塔などの風景が原点となり、特に鉄塔シリーズを描き続けている。その華奢な感じのどこにそんな迫力があるのだろうかと思わせる作品だ。 米谷清和氏など多摩美大時代の先生とも違う画風だ。小生、鉄塔シリーズとはいってもそれほど見ているわけではないが、今回の発表作はなかなかいい。勿論鉄塔だけでなく都会の人の群れなどの作品もいい。

まどかさんは現在横浜の高等学校で美術も教えている。今後益々のご活躍を祈る。(山下透)

(作家まどかさんと今回出品作品)


日本的なものに挑戦し続ける画家岡村桂三郎氏

2006年03月21日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 この1月、アートNPOが佐藤美術館での展覧会企画のお手伝いすることになり、久し振りに岡村桂三郎氏とお会いした。 確か1994年頃、岡本氏は五島記念文化財団の研修生としてニューヨークに旅立ったが、その折、私は門前仲町の寿司屋で作家やコレクターに声をかけ、送別会を企画したことがある。その後、小生も仕事など多忙な時代に入ったこともあり、なかなかお会いする機会はなかった。

 岡本氏のアーティストトークを聞くのははじめてであったが、日本の風土へのこだわりや大和絵への関心、その作品制作への真摯な姿勢などをあらためて知り、感じるところが多かった。

 小生、当時から作品が欲しかったが、大作が多いこともあり、なかなか適当な作品に出くわさなかった。ところが、嬉しいことにコバヤシ画廊をのぞいたら素晴らしい作品があった。作品の主題も人間の悪夢を食うという中国の想像上の動物、『獏』で申し分ない。板に墨と岩絵の具で描き、かつ削ったというこの重厚な作品は、私のために用意されたのではないかと思うくらい気にいってしまった。(山下透)


写真左:我が書斎&サロンに納まった作品『獏』、右は岡村桂三郎氏と小生。


半田強他期待されるアーティスト『5人展』 しらみず美術

2006年03月20日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 3月15日より、銀座しらみず美術にて『5人展』が始まった。作家は浅見哲一、齋藤賢司、半田強、福島保典、森本秀樹の5人。不思議なことに、小生が関心を持ち作品も所蔵している作家が4人も入っていたからだ。そんなわけで楽しみしていた展覧会である。

 半田強氏については、『黒い魚』という所蔵作品を昨年梅野記念絵画館友の会の「私の愛する一点展」に出品したばかりであり、国展も毎年拝見している。森本秀樹氏はアートNPO推進ネットワークの推薦作家でもあり、宇和島シリーズなど作品も何点かコレクションしている。浅見哲一氏と福島保典氏については、或る画廊の展覧会で作品の良さに惹かれ、その名前も知らないまま購入した作家である。

 作風はそれぞれだが、これからの活躍が期待できる作家ばかり、しらみず美術がこういう展覧会を企画したことは、コレクターとして嬉しい限りだ。(山下透)



色彩美術館館長菅原猛氏コレクションによる山田正亮展

2006年03月20日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 美術評論家の菅原猛氏はもともと小野木学のコレクターとして知られているが、現在、色彩美術館の館長として質の高い作家の展覧会を企画し続けている。

 昨年10月、『現代絵画の再検証』と題した山田正亮展を開催し話題になったが、その菅原さんが15年かけて収集した山田正亮作品のコレクション展が色彩美術館で開催されている。会場には、作品30点が山田正亮の各時代の画風が時系列的に理解できるかたちで展示され、興味深い。

 50年代前半の静物が次第に抽象化されていく時期の作品など滅多に見る機会がないものだし、その後に続くスクエア作品はなかなか貴重なものだ。特に50年代後半からのストライプ作品は、特に素晴らしい。この横縞ストライプ作品の線は遠くからは無機質に見えるが、近づいてみると絵の具が滲んだり垂れたりして、味わい深い。このところ、府中美術館での回顧展など山田正亮のり、嬉しい限りだ。(山下透)






万葉種子展の若手作家達の打ち上げパーティーへ

2006年03月12日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 アートNPOは昨年12月に佐藤美術館主催の『万葉種子展』の企画協力を行ったが、展覧会は滞りなく終了した。この展覧会は日本画作家と草月流のいけばな作家や造形作家たちがコラボレーションし、新しい表現にチャレンジした意欲的な展覧会であった。 展覧会のサブタイトルもー絵とはなと妖怪とーというユンークなもので、工夫を凝らした展示も楽しいものであった。 3月12日、展覧会無事終了を祝っての打ち上げ会食会があり、アートNPOから小生と黒田裕一郎氏が出席した。 今回の出品作家は下記の若い作家達、今後のご活躍を祈りたい。 (山下透)

○安達友紀・・武蔵野美大日本画科卒及び筑波大院修士終了、創画展など
○阿部清子・・墨や岩絵の具による作品を中国・沖縄・長崎・淡路などで制作
○池田美弥子・・武蔵野美大日本画科卒、本展覧会のリーダー 
○高橋理加・・現代美術造形作家、国内外で個展、グループ展
○中川彩萌・・武蔵野美大大学院終了、いけばな草月流師範
○水野理美・・いけばな草月流師範
○吉岡順一・・多摩美大大学院日本画専攻終了、創画会




我が誕生日、コンラッドホテルで孫と岡村桂三郎作品を見る

2006年03月03日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 我が62回目の誕生日。息子夫婦のご招待で、汐留へ。カレッタ汐留なる高層ビルにある高級感ある焼肉レストラン『トラジパラン』。肉も美味だが、眼下に広がる浜離宮や築地市場、その向こうの東京湾風景が素晴らしい。この景色をみるだけでも来た甲斐がある。
 食後のひとときは、人気のコンラッドホテルのバーラウンジで寛ぐ。息子と二人、ちょっと気取ってシガーを燻らせながらカクテル『ドライマティーニ』を楽しむ。実に旨い。息子夫婦に謝々!。

 実は、このホテルには新しい日本画の旗手とも言える岡村桂三郎作品が展示されている。丁度いい機会だ。ほろ酔い機嫌で作品を眺め、その前で孫と写真をパチリ。(山下透)