TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

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横田海展、「美は乱調にあり」を生きる作家と意気投合、酒酌み交わす

2015年07月18日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
ギャラリーゴトウの横田海展、最終日にやっと作品鑑賞して来た。80歳を記念しての展覧会、いつもながらの男らしく潔(いさぎよ)い線と色彩が健在、しかも、新たな展開を思わせる作品が何点かあり、嬉しい限りだ。

横田海作品 今回のDM掲載作品

もう一つよかったことがある、展覧会DMの作家自らの文章がとてもいいのだ。大杉栄の言葉、「美は、ただ乱調にある。諧調は偽りである。」に始まり、・・・・結局、くだらぬ絵を描きながら、ひそかに自分を慰めるしかないのである、とある。

81歳の作家の心境であろう、ジーンと来る。体制や世間に順応し、常識的に生きる中からは美は生まれない。真の美は反逆的で破壊的な生き方から生まれるということか。横田海の生きざまに触れ、作品をずっと見て来ると、このことがよくわかる。
海さんと居酒屋

作品鑑賞の後、海さんとコレクターのAさん、友人のYさんと居酒屋へ。Aさんはグラフィックデザイナー、絵画・古写真収集など広範囲にご活躍だが、ルオーのことなど、語り合った。

海さんとは今までも何回も酒酌み交わしているが、語る言葉はいつもしみじみいい。この日も、人間は前進しないといけない。絵描きも絵を描き続けないといけない。いい絵には人間の中にある魔性が必要である。・・などなど。