TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

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神奈川県立近代美術館の岡村桂三郎展

2008年10月01日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 神奈川県立近代美術館・鎌倉にて、岡村桂三郎展が開催中である。
言うまでもなく岡村桂三郎は新しい日本画を目指して活躍するこの世代の旗手として期待されている作家である。展示されているのは、その屏風仕立ての大作20点であるが、この数年取り組んできた、板のパネルを焼き、その上から岩彩で描き、その表面を削るという独特の作風の作品群である。描かれているのは、象や獅子、或いは空想上の動物である龍や、インドの伝説上の鳥、迦楼羅(かるら)など。どの作品も力強く、生命感に溢れている。
 岡村氏は、「人間と自然をつなぐ部分に宗教がある、美術はそういう宗教のすぐ近所にいたのではないか」とも語っているが、土俗的雰囲気の作品のなかに作家の思いが滲んで見えるようだ。



 9月13日のオープニングセレモニーには大勢の美術関係者が集まった。小生も久し振りにお会いする方も多く、ワインで乾杯し暫し歓談。特に、ホワイトハウス文化担当顧問など、ニューヨークで活躍するアーティスト、マコト・フジムラ氏とも久しぶりの再会、楽しいひとときとなった。(山下)

 
岡村桂三郎氏ご夫妻      マコト・フジムラ氏&佐藤美術館学芸部長立島惠氏と