しかし、松嶋の、あの、まさかの発言は気になる。嘘だとしても、「ホトケ」の松嶋が、何故そんな嘘をつくのかが気になる。ここは、すっきりさせておきたいところだ。
「さっきの話なんだが。」
「さっきの話とはなんだ? 」
「ドーテーではないと宣言してたけど、それって本当に本当? 」
「川島に嘘をついてどうする。」
表情一つ変えず、淡々と話す「ホトケ」。これは、本当なのかもしれない。
「じゃあ、彼女はどこの誰なんだ? 」
「興味があるのか? 」
「大いにある。なぜなら、松嶋だからだ。」
「ほっほっほっ。それが川島の駄目な所だと言ったばかりだろう。どこまでも疑り深い奴だな。」
「痛い所を突いてくるなぁ。」
「ほっほっほっ。しかし、疑われている身としては、潔白を晴らさなければ、お互いに具合も悪かろう。ここは、川島を信じ、口外しないという約束で、写メを披露しようではないか。」
「いいの? 」
「川島だからだぞ。」
「ありがとう。」
松嶋はポケットから携帯を取り出すと、アプリを起動しストックされている写真の中から探し出そうとしていた。
「おはようございます。」
生活指導で、ゴリゴリの体育会系の荒又勝則先生と、保健の、男子からは女子力が足りないと言われている水野櫻子先生が校門前で、登校する生徒をチェックしながら、挨拶をしていた。僕らは顔を上げ、「先生、おはようございます!」 とあいさつをすると、水野先生は携帯をいじる松嶋に対して注意をした。
「松嶋くん。校内での携帯の使用は・・・分かってるわね。」
「心得ています。先生。」
素直に応じる松嶋。先生の目の前で、携帯をシャットダウンした。
「ありがとうね。」
優しく微笑む水野先生に松嶋は静かに頭を下げた。その振る舞いに大人だなと感心しつつも松嶋の謎の「彼女」の写真を見逃してしまった事を悔やんだ。
「さっきの話なんだが。」
「さっきの話とはなんだ? 」
「ドーテーではないと宣言してたけど、それって本当に本当? 」
「川島に嘘をついてどうする。」
表情一つ変えず、淡々と話す「ホトケ」。これは、本当なのかもしれない。
「じゃあ、彼女はどこの誰なんだ? 」
「興味があるのか? 」
「大いにある。なぜなら、松嶋だからだ。」
「ほっほっほっ。それが川島の駄目な所だと言ったばかりだろう。どこまでも疑り深い奴だな。」
「痛い所を突いてくるなぁ。」
「ほっほっほっ。しかし、疑われている身としては、潔白を晴らさなければ、お互いに具合も悪かろう。ここは、川島を信じ、口外しないという約束で、写メを披露しようではないか。」
「いいの? 」
「川島だからだぞ。」
「ありがとう。」
松嶋はポケットから携帯を取り出すと、アプリを起動しストックされている写真の中から探し出そうとしていた。
「おはようございます。」
生活指導で、ゴリゴリの体育会系の荒又勝則先生と、保健の、男子からは女子力が足りないと言われている水野櫻子先生が校門前で、登校する生徒をチェックしながら、挨拶をしていた。僕らは顔を上げ、「先生、おはようございます!」 とあいさつをすると、水野先生は携帯をいじる松嶋に対して注意をした。
「松嶋くん。校内での携帯の使用は・・・分かってるわね。」
「心得ています。先生。」
素直に応じる松嶋。先生の目の前で、携帯をシャットダウンした。
「ありがとうね。」
優しく微笑む水野先生に松嶋は静かに頭を下げた。その振る舞いに大人だなと感心しつつも松嶋の謎の「彼女」の写真を見逃してしまった事を悔やんだ。