きっと、先生の答えは間違っていないはず。だって先生の答えだから・・・。ひざを抱えてソファーに座ってじっとしていると、お母さんが、
「今日はなんだかおとなしいわね。なにかあるの?」
「今日ね。先生に答えを教えてもらったんだ。」
「よかったわねぇ。いよいよね。でも先生の答えが合っていると思う?」
お母さんは相変わらず鋭い。僕もこれが正解と思うのだけれどなんだけれど、お父さんが考えている事と同じかどうかはわからない。
「わからないけれど、でも先生の答えだから大丈夫と思うんだ。」
「じゃあ、ちょっと楽しみだわねぇ。」
「うん。」
僕はドキドキしながらお父さんの帰りをじっと待った。待っている時間はなかなか進まないしとても長い。テレビを観ていてもつまらない。
それでも僕はじっとお父さん帰りを待つ。お母さんは時々僕を見てはくすくすと笑っている。
午後7時。街に待ったお父さんが帰ってきた。
「ただいま」
「おっ疲れ様っ。」
「何々、今日はやけに元気がいいね。なにかいいことあったの?」
「今日はね。むつきから、なにやら発表があります。」
「おっ。いよいよ来たかぁ。」
廊下からお父さんとお母さんの楽しそうな話し声が聞こえてくる。
いよいよこの日が来た。僕はドキドキしながら食卓へ向かう。お父さんもお母さんも僕を待っていて、二人ともニコニコしている。
「いただきます。」
ご飯を食べていても、味もよくわからない。
ご飯を食べ終えて、お父さんがいつものようにお茶を飲んでいたら、お母さんは小さな声で「早く、早く」と、僕に言ってきた。
僕は大きくうなずいて、勇気を出してお父さんに話を切り出した。
「お父さん。あのね。答えが見つかったよ。」
「おおっ。ついにきたね。じゃあ答えを聞きましょう。」
「犬の気持ちを考える。です!」
「おおおっ。気持ちですかぁ。いいねぇ。いい答えだね。」
その答えにお父さんもうれしそう。お母さんもニコニコしている。これは正解だと思っていると、お父さんは、
「その答えは、むつきが考えたの?それとも誰かに聞いたの?」
と、聞いてきた。僕は正直に答えなければきっとお父さんもお母さんもがっかりするだろうと思ったから、ありのままを答えることにした。
「如月先生に教えてもらったんだ。」
「如月先生かぁ。」
「そうなのよ。むつきも友達も、上手く答えが見つからなくて、先生に頼んだんだって」
「へぇ。先生に聞いたと言うのはなかなか考えたなぁ。」
「じゃあ、正解だね!!」
そう言うと、お父さんは静かに湯呑をテーブルにおいてニコッと笑った。
「今日はなんだかおとなしいわね。なにかあるの?」
「今日ね。先生に答えを教えてもらったんだ。」
「よかったわねぇ。いよいよね。でも先生の答えが合っていると思う?」
お母さんは相変わらず鋭い。僕もこれが正解と思うのだけれどなんだけれど、お父さんが考えている事と同じかどうかはわからない。
「わからないけれど、でも先生の答えだから大丈夫と思うんだ。」
「じゃあ、ちょっと楽しみだわねぇ。」
「うん。」
僕はドキドキしながらお父さんの帰りをじっと待った。待っている時間はなかなか進まないしとても長い。テレビを観ていてもつまらない。
それでも僕はじっとお父さん帰りを待つ。お母さんは時々僕を見てはくすくすと笑っている。
午後7時。街に待ったお父さんが帰ってきた。
「ただいま」
「おっ疲れ様っ。」
「何々、今日はやけに元気がいいね。なにかいいことあったの?」
「今日はね。むつきから、なにやら発表があります。」
「おっ。いよいよ来たかぁ。」
廊下からお父さんとお母さんの楽しそうな話し声が聞こえてくる。
いよいよこの日が来た。僕はドキドキしながら食卓へ向かう。お父さんもお母さんも僕を待っていて、二人ともニコニコしている。
「いただきます。」
ご飯を食べていても、味もよくわからない。
ご飯を食べ終えて、お父さんがいつものようにお茶を飲んでいたら、お母さんは小さな声で「早く、早く」と、僕に言ってきた。
僕は大きくうなずいて、勇気を出してお父さんに話を切り出した。
「お父さん。あのね。答えが見つかったよ。」
「おおっ。ついにきたね。じゃあ答えを聞きましょう。」
「犬の気持ちを考える。です!」
「おおおっ。気持ちですかぁ。いいねぇ。いい答えだね。」
その答えにお父さんもうれしそう。お母さんもニコニコしている。これは正解だと思っていると、お父さんは、
「その答えは、むつきが考えたの?それとも誰かに聞いたの?」
と、聞いてきた。僕は正直に答えなければきっとお父さんもお母さんもがっかりするだろうと思ったから、ありのままを答えることにした。
「如月先生に教えてもらったんだ。」
「如月先生かぁ。」
「そうなのよ。むつきも友達も、上手く答えが見つからなくて、先生に頼んだんだって」
「へぇ。先生に聞いたと言うのはなかなか考えたなぁ。」
「じゃあ、正解だね!!」
そう言うと、お父さんは静かに湯呑をテーブルにおいてニコッと笑った。