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映画の王様

映画のことなら何でも書く

『グランツーリスモ』

2023-08-19 06:00:31 | 新作映画を見てみた

『グランツーリスモ』(2023.8.10.ソニー・ピクチャーズ試写室)9.15.

 ドライビングゲーム「グランツーリスモ」に熱中する青年ヤン・マーデンボロー(アーチー・マデクウィ)は、同ゲームのトッププレーヤーたちを本物のプロレーサーとして育成するため、競い合わせて選抜するプログラム「GTアカデミー」の存在を知る。

 そこには、プレーヤーの才能と可能性を信じてアカデミーを発足したダニー(オーランド・ブルーム)と、ゲーマーが台頭できるような甘い世界ではないと考えながらも、指導を引き受けた元レーサーのジャック(デビッド・ハーバー)、そして世界中から集められたトッププレーヤーたちがいた。想像を絶するトレーニングや数々のアクシデントを乗り越えて勝ち抜いたヤンは、ついにデビュー戦を迎えるが…。

 世界的な人気を誇る日本発のゲーム「グランツーリスモ」から生まれた実話をハリウッドで映画化したレーシングアクション。監督は『第9地区』(09)のニール・ブロムカンプ。日産がこんなことをしていたとは知らなかった。

 ジャック役のハーバーは「ストーリーの中にビデオゲームを含みながら、非凡な才能を持った青年と、その青年の才能を信じるようになる指導者を描いた映画」と語っている。

 また、アメリカでは「レースカーが出てくる『ロッキー』」「最高のアンダードッグ(負け犬)・スポーツストーリー」と評されているらしい。確かに、ヤンとジャックの関係は、ロッキー(シルベスター・スタローン)とトレーナーのミッキー(バージェス・メレディス)の関係に似ている。

 久しぶりに、スピード感にあふれたストレートなスポーツ映画(スポ根もの)を見た思いがして気持ちがよかった。

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『MEG ザ・モンスターズ2』

2023-08-18 22:27:06 | 新作映画を見てみた

『MEG ザ・モンスターズ2』(2023.8.3.シネマサンシャイン池袋.日本最速試写会)

 潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)は、海洋調査チームと共に地球上の最深部であるマリアナ海溝へ潜り、人跡未踏の深海へと向かう。

 そこで彼らは、見たこともない大きさとどう猛さで生態系の頂点に君臨する巨大ザメのMEG(メグ)の群れと、別種の巨大生物に襲われる。テイラーたちは何とか難を逃れるが、それらは観光地のビーチに襲来し、人々を恐怖に陥れる。

 巨大ザメ「メガロドン(Megalodon)」=通称「MEG(メグ)」の恐怖を描いた海洋パニックアクション『MEG ザ・モンスター』(18)のシリーズ第2弾。

 前作からは、ステイサムのほか、クリフ・カーティス、ソフィア・ツァイ、ペイジ・ケネディが続投。新キャストとして中国の人気アクション俳優ウー・ジンらが参加した。監督はベン・ウィートリー。

 前作同様、米中合作のため、またもや中国側に忖度したのか、前作のリー・ビンビンに代わったウー・ジンがステイサムと並び立つような活躍を見せる。

 そして、第1作ではなかなか姿を見せなかったメグが、群れになって現れるのは、『エイリアン』(79)から『エイリアン2』(86)と同じパターンだ。

 全体的に、香港のB級映画のようなチープ感が漂うのだが、同時にそこがまた面白いと感じさせるところにこの映画の不思議な魅力がある。

 潜水艇で海底を行くシーンとそれに続く危機のシーンでは、先日のタイタニック号見学の潜水艇「タイタン」の事故が思い起こされ、怖さが倍増した。


『MEG・ザ・モンスター』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a258f5a383bab1dc93a567709a3173ec

 

 

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【ほぼ週刊映画コラム】『高野豆腐店の春』『ふたりのマエストロ』

2023-08-18 08:43:16 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は
日仏それぞれの親子の姿を描いた『高野豆腐店の春』『ふたりのマエストロ』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1400577

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「午後のロードショー」『メン・イン・ブラック3』

2023-08-18 06:48:43 | ブラウン管の映画館

『メン・イン・ブラック3』(12)

『メン・イン・ブラック』シリーズ
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/42c4f8a1b128d89d72dfd3ab0e58eae3

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『高野豆腐店の春』

2023-08-17 10:49:43 | 新作映画を見てみた

『高野豆腐店の春』(2023.8.16.オンライン試写)

 広島県尾道にある高野(たかの)豆腐店。愚直な父、高野辰雄(藤竜也)と明るくて気立てのいい娘の春(麻生久美子)は、地道にコツコツと豆腐を作り続ける毎日を送っている。陽が昇る前に厨房に入り、こだわりの大豆を使った豆腐を作る父と娘。2人を取り巻く昔ながらの仲間たちとの和やかな時間。だが、そんな2人の日常に変化が訪れる。

 オープニング、父と娘の丁寧な豆腐作りの過程をカメラが追う。そして2人の間に起きたさまざまな出来事を経たラストシーンも2人の豆腐作りを見せる。ある意味、この映画の主役は豆腐と職人の姿といってもいい。実際、見ていると豆腐が食べたくなる。

 監督は、藤とは3度目の顔合わせとなった三原光尋。藤は三原監督の『村の写真集』(05)では頑固一徹な写真屋を、『しあわせのかおり』(08)では年老いた中国出身の名料理人を演じている。今回は、監督のシナリオにほれ込んだ藤が出演を熱望し、2人にとっては“職人三部作”の完結作ともいえる作品となったという。81歳の藤にとっては『それいけ!ゲートボールさくら組』(23)に続く主演作となった。

 そして、娘を愛しながらも、それを口にできない父、娘も父の作る豆腐を愛し、職人である父を尊敬しながらも素直になれない(麻生が好演を見せる)。そんな頑固者同士の2人を温かく見つめる周囲の人々の姿が、ほのぼのとしたタッチで描かれるのだが、古くは小津安二郎監督の『東京物語』(53)、あるいは大林宣彦監督の諸作の舞台ともなった尾道の街並みが、実にいい雰囲気を醸し出している。これも見どころの一つだ。


『それいけ!ゲートボールさくら組』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/78c5752a69e01633932b00a1f3a84718

『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』藤竜也インタビュー
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9e28f0a83da70c194389c6511f4a509d

『お父さんと伊藤さん』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ab0f728738462a0ccac7094e0925baaa

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NHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争」

2023-08-17 09:03:01 | テレビ

 太平洋戦争は、当時の国民にとってはラジオの開戦ニュースで始まり玉音放送で終わった。くしくもその両方に関わったのが 天才と呼ばれた和田信賢アナ(森田剛)と新進気鋭の館野守男アナ(高良健吾)だった。

 1941(昭和16)年12月8日、大本営からの開戦の第一報を和田が受け、それを館野が力強く読み、国民を熱狂させた。以後、和田も館野も緒戦の勝利を力強く伝え続け、国民の戦意を高揚させた。

 同僚のアナたちは南方占領地に開設した放送局に次々と赴任し、現地の日本化を進めた。和田の先輩の米良忠麿(安田顕)も“電波戦士”として前線のマニラ放送局に派遣される。一方、新人女性アナウンサーの実枝子(橋本愛)は、雄々しい放送を求める軍や情報局の圧力で活躍の場を奪われる。

 やがて戦況が悪化する中、大本営発表を疑問視し始めた和田と「国家の宣伝者」を自認する館野はニュースの伝え方をめぐって激しく衝突する。出陣学徒を勇ましく送り出す実況を任され、苦悩する和田を、妻となった実枝子が叱咤しする。

 一方、館野はインパール作戦の最前線に派遣され、戦争の現実を自ら知ることになる。戦争末期、マニラでは最後の放送を終えた米良に米軍機が迫る。そして戦争終結に向けて動きだした和田たちにも危険が迫る。

 太平洋戦争から80年。日本軍の戦いをもう一つの戦いが支えていた。ラジオ放送による「電波戦」だ。ナチスのプロパガンダ戦にならい、「声の力」で戦意高揚・国威発揚を図り、偽情報で敵を混乱させた。それを行ったのは日本放送協会とそのアナウンサーたち。戦時中の彼らの活動を、事実を基にドラマ化した。

 双葉山の70連勝ならずを実況した和田、開戦の第一報を伝えた館野、和田に代わって出陣学徒壮行会を実況し、戦後はスポーツアナとして活躍した志村正順(大東駿介)ら、伝説のアナウンサーたちの戦争との関わりを描く。脚本・倉光泰子。

 岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』(67)では、和田を小泉博、館野を加山雄三が演じていた。

 今の視点から過去の過ちを批判するのは簡単だが、それは歴史がどうなるのかを知った上でのもの。その時代の人々も懸命に生きたのだということを忘れてはならない。知られざる放送の裏側を描いた興味深いドラマだった。

 

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「BSシネマ」『シンドラーのリスト』

2023-08-17 06:14:46 | ブラウン管の映画館

『シンドラーのリスト』(93)

見た後でいろいろと考えたくなるすごい映画
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1b697fdf270c9427d6123d9fe61eff58

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「BSシネマ」『ゴッドファーザーPARTⅢ』

2023-08-16 06:44:40 | ブラウン管の映画館

『ゴッドファーザーPARTⅢ』(90)

マイケル・コルレオーネの最期
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/caf23bf47dcacf8bbb5396adc71df686

 

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『ミステリと言う勿れ』

2023-08-15 16:29:50 | 新作映画を見てみた

『ミステリと言う勿れ』(2023.8.8.東宝試写室)

 天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展を見るために広島を訪れるが、そこで犬童我路(永山瑛太)の知人だという女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会い、アルバイトを持ち掛けられる。

 それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった。当主の孫に当たる汐路ら4人の相続候補者(町田啓太、萩原利久、柴咲コウ)は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく。やがて彼らは、狩集家の遺産相続に隠された衝撃の事実を知る。

 田村由美の人気漫画を実写化した連続テレビドラマの劇場版。原作で人気のエピソード「広島編」を基に、広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件のてん末を描く。

 監督は『信長協奏曲』(16)の松山博昭、脚本は『本能寺ホテル』(17)の相沢友子。どちらもフジテレビ製作のひどい映画だったが、それらに比べれば今回はいくらかましか。

 とはいえ、ミステリーとしてはいろいろと雑なところがあり、犯人もすぐに分かる。中途半端な広島弁もかえって鼻につく。これは未読の原作のせいなのか、それとも監督や脚色のせいなのか。『犬神家の一族』(76)の出来の悪いパロディみたいで、テレビのスペシャルドラマを見ているような感じがした。


『信長協奏曲』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7b82de46031fcb85e05076dbf7f9789f

『本能寺ホテル』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2bde93d917d2918701189df17d0b6547

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『ふたりのマエストロ』

2023-08-15 09:41:35 | 新作映画を見てみた

『ふたりのマエストロ』(2023.8.14.オンライン試写)

 パリを拠点に活躍する指揮者の親子。父フランソワ(ピエール・アルディティ)は輝かしいキャリアを誇る大ベテラン、息子のドニ(イバン・アタル)も注目の指揮者として今や飛ぶ鳥を落とす勢い。ところが2人の間には確執があった。

 ある日、フランソワに長年の夢だった世界最高峰のミラノ・スカラ座の音楽監督就任の話が舞い込む。有頂天になるフランソワだったが、翌日スカラ座の総裁に呼び出されたドニは、実は父への依頼は間違いで自分への依頼だったことを知る。ドニは、父に真実を伝えることができずに悩むが…。

 同じ職業に就く仲の悪い父と子が、予期せぬアクシデントに遭い、葛藤する姿を描く。イスラエル映画『フットノート』(11)のリメークで、父子の職業を大学教授から指揮者に変えている。

 この映画のプロデューサーのフィリップ・ルスレは、音楽と家族を描いたフランス映画『エール!』(14)をアメリカでリメークした『コーダ あいのうた』(22)もプロデュースした。音楽を絡めたリメークものにさえを見せるタイプのプロデューサーなのだろう。監督はブリュノ・シッシュ、フランソワの妻役でミウ・ミウが出演。

 まず“依頼間違え”というアイデアが面白い。そして、ベートーベンの「第九」、シューベルトの「セレナーデ」、モーツアルトの「フィガロの結婚」などのクラシックの名曲に乗って、いかにもフランス映画らしいエスプリの効いたセリフや会話が交わされるのが見どころ。

 父と子の変化の様子の描き方がいささか弱い気がするが、ラストの“ちょっとした奇跡”に救われる思いがした。88分という簡潔な語り口にも好感が持てる。

 ところで、ドニが憧れる指揮者として、小澤征爾がセリフや映像で登場するのには驚いた。改めて“世界の小澤”なんだと実感した。


『エール!』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/cda862df6690968de96f8300cb6632ed

『Coda コーダ あいのうた』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/26f5bd475228c178aab790f79b810599

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