『SUPER8/スーパーエイト』(2011.6.20.パラマウント試写室)
スピルバーグが製作し、若いJ・J・エイブラムスが監督した異星人もの。舞台は1970年代のサバーブ(郊外の町)、しかもキャッチコピーは「僕たちは、ひとりじゃない」と来れば、『未知との遭遇』(77)の「We are not alone」を思い出す。しかもスピルバーグとエイブラムスとの浅からぬ縁を強調されると、ひょっとして『未知との遭遇』の跡継ぎかと期待が高まった。
見てみると、幼なじみのグループが8ミリで撮るゾンビ映画の製作過程に、謎の宇宙生物の存在を絡めた二段構えだったが、『未知との遭遇』や『E.T.』(82)に比べると過激でブラックなところが気になった。
この違いは、スピルバーグとエイブラムスとの時代差が生んだものなのか。幼なじみのグループが遭遇する恐怖や不思議という点では、スピルバーグのものよりも、スティーブン・キング原作の『スタンド・バイ・ミー』(86)や『IT』(90)の方が味わいは近いかもしれない。
結果は、全体的には整理不足で構成も甘いから途中でだれてしまうのだが、エンドクレジットで流れるジョージ・A・ロメロ風の8ミリゾンビ映画に救われる思いがした。
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