田中雄二の「映画の王様」

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『ザ・ウォッチャーズ』

2024-06-15 08:00:06 | 新作映画を見てみた

『ザ・ウォッチャーズ』(2024.6.10.ワーナー神谷町試写室)

 ペットショップでアルバイトをしているミナ(ダコタ・ファニング)は、鳥かごに入った鳥を指定の場所へ届けに行く途中で、西アイルランドの不気味な森に迷い込む。するとスマホやカーラジオが突然壊れ、車も動かなくなり、助けを求めようと車外に出ると、車が消えてしまった。

 森の中にこつ然と現れたガラス張りの部屋に避難したミナは、そこにいたマデリン(オルウェン・フエレ)、シアラ(ジョージナ・キャンベル)、ダニエル(オリバー・フィネガン)と出会う。

 彼らは毎晩訪れる“何か”に監視されているという。そして彼らには「監視者に背を向けてはいけない」「決してドアを開けてはいけない」「常に光の中にいろ」という、破ると殺されてしまう3つのルールが課せられていた。

 製作はM・ナイト・シャマラン。娘で24歳のイシャナ・ナイト・シャマランが長編監督デビューを果たしたホラー映画。A・M・シャインの同名小説を原作に、謎の“監視者(ウォッチャーズ)”がもたらす恐怖を描く。

 親父に劣らず娘もまた摩訶不思議な映画を撮ったわけだが、『シックス・センス』(99)の成功以降、あたかも策士策に溺れたような“迷作"を連発してきた親父よりも分かりやすいというか、初々しさを感じさせた。

 原作者のシャインは「神話に注目し、アイルランドの古代史をホラー要素に組み入れようとしたイシャナのビジョンは素晴らしい」と語ったという。なるほど、だから日本人にはいま一つピンとこないのかな。 

 


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