田中雄二の「映画の王様」

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『大脱走』日本語吹き替え版

2019-08-02 10:05:09 | 映画いろいろ
 タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、束の間『大脱走』(63)と再会したと思ったら、タイミング良くシネフィルイマジカで吹き替え版が放送された。
 
 
 主な吹き替えは、独房王ヒルツ(スティーブ・マックィーン=宮部昭夫)、仕立屋ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー=家弓家正)、先任将校ラムゼイ(ジェームズ・ドナルド=大木民夫)、ビッグXバートレット(リチャード・アッテンボロー=宮川洋一)、トンネル王ダニー(チャールズ・ブロンソン=大塚周夫)、トンネル王ウィリー(ジョン・レイトン=堀勝之祐)、分散屋ピット(デヴィッド・マッカラム=井上真樹夫)、情報屋マクドナルド(ゴードン・ジャクソン=上田敏也)、偽造屋コリン(ドナルド・プレザンス=勝田久)、製造屋セジウィック(ジェームズ・コバーン=小林清志)、測量屋カベンディッシュ(ナイジェル・ストック=吉沢久嘉)、もぐらのアイブス(アンガス・レニー=富田耕生)、収容所所長ルーゲル(ハンネス・メッセマー=川久保潔)…。最初にテレビで見た『大脱走』は彼らの“声”だったのでとても懐かしかったし、日本語のセリフもよく覚えていた。
 
 ついでにマックィーンら有名どころ以外の脇役たちについての落穂拾いを。ジェームズ・ドナルドは、『炎の人ゴッホ』(56)のゴッホの弟テオ、『戦場にかける橋』(57)の軍医と、この映画同様、全体を俯瞰する重要な役を演じている。ゴードン・ジャクソン、アンガス・レニー、ナイジェル・ストックは共にイギリスの俳優で主にテレビで活躍した。ジョン・レイトンはもともとは歌手。紳士的な所長を演じたハンネス・メッセマーと人のいい看守ワーナー役のロバート・グラフは実際にドイツの俳優だ。
 
 今回、気になったのは、ヒルツと仲がよくて、独立記念日には一緒にウォッカを作ったり、独房に入る彼にグローブとボールを渡す役目を持ったゴフを演じたジャド・テイラー。よく知らない俳優だったので、調べてみたら、後にテレビドラマの監督になり、何とテレビムービーの『大脱走2』(88)では製作・監督を兼任していた。ここではプレザンスが一転ゲシュタポの親玉を演じる皮肉もあった。
 
(左から)ジョン・スタージェス監督、ジェームズ・ガーナー、ジャド・テイラー、スティーブ・マックィーン
 
ビッグイシュー日本版24号(2005.3.15.)
 
『大脱走』ミリッシュ・カンパニー
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8ace8baa2385d111e5496fa80bbb4222
 
名画投球術 No4.「男もほれるカッコいい男が観たい」スティーブ・マックィーン
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c2d19a8408e75870e3711cd9305ab295

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