田中雄二の「映画の王様」

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ビデオ通話で西部劇談議『夕陽に向って走れ』

2022-04-10 00:01:05 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

 今回のお題は『夕陽に向って走れ』(69)

幾つか落穂拾いを

  『明日に向って撃て!』と同年に製作されたニューシネマ西部劇。撮影はどちらもコンラッド・ホール。当時キャサリン・ロスの恋人だったからか、両作とも彼女を目いっぱい美しく撮っているように見える。

 監督のエイブラハム・ポロンスキーは赤狩りでブラックリストに載り、長い空白を経ての監督作ということで、赤狩りへの怒り、差別、デマが広がるさま、被害者意識といったものを、この映画の主人公ウィリー(ロバート・ブレイク) に仮託して描いたのだろうと思われる。

 この映画のプロデューサーのジェニングス・ラングは、1951年、彼と妻のジョーン・ベネットとの不倫を疑った『駅馬車』(39)のプロデューサーのウォルター・ウェンジャーに銃で脚を撃たれた。

 スーザン・クラークは、ラングがプロデュースした「エアポート」シリーズに、ジョージ・ケネディの妻役で連続出演。ラングのお気に入りだったのか。

 ロバート・ブレイクはイタリア系で、子役時代は『黄金』(48)などに出演。この映画のほかにも、『冷血』(67)やテレビシリーズの「刑事バレッタ」などで活躍したが、2002年に妻の殺害容疑で逮捕された。

 最近、この映画が描いた実際の事件を基に、ジェイソン・モモアが脚本を書き、出演した『The Last Manhunt』が完成したようだ。50年の間に、この事件に関する意識がどう変わったのか。とても興味がある。

「BSシネマ」『夕陽に向って走れ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b565d5a16f9fe67ea15cfbc3f6803978


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