田中雄二の「映画の王様」

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追悼リチャード・ドナー『オーメン』『スーパーマン』

2021-07-08 10:47:10 | 映画いろいろ

 リチャード・ドナー監督が91歳で亡くなった。彼の映画はほぼリアルタイムで見、しかも好きなものが多い。“過去メモ”と執筆記事で振り返って、自分なりに追悼してみようと思う。

『オーメン』(76)(1977.6.10.銀座文化)

 乱造されたオカルト映画の中では、『エクソシスト』(73)と並ぶ最高峰。ストーリー的には『エクソシスト』よりも上と見た。グレゴリー・ペックは渋みが増して演技に重厚さが出ていた。悪魔の子ダミアン役のハーベイ・ステファンスは、見た目がかわいらしい分、余計怖さを感じさせる。

『スーパーマン』(78)(1979.12.28.蒲田パレス座.併映は『エイリアン』)

空を自由に飛ぶという、人類の夢を満喫させてくれる、実に楽しいSF映画。

“三層構造”の『スーパーマン』(2006.8.21.)

 『スーパーマン リターンズ』の公開に合わせて1978年製作の『スーパーマン』がテレビで放映された。ジョン・ウィリアムスのテーマ曲をバックにしたオープニングに心が躍る。

 この映画は“三層構造”で、冒頭のクリプトン星での政争は重々しく演劇風に(今回はこのシークエンスがごっそりカットされていた)。スーパーマンの少年時代は牧歌的に(クラーク・ケント役のジェフ・イーストと養父母役のグレン・フォードとフィリス・サクスターが好演する、このシークエンスが結構いい。ここまでが序章)。そして活躍編にはコミカルなところもあって楽しめる(CGではない特撮にも味がある)。

 惜しむらくはスーパーマン=クラーク・ケント役の好漢クリストファー・リーブの落馬事故と早世。実は元祖テレビドラマ版の主役ジョージ・リーブスも謎の死を遂げており、この役はあまり縁起がよくないのだが、今回のブランドン・ラウスの未来はいかに…。

『スーパーマン リターンズ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b3f80ed98701e78523bfe2379b339f30


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