今回のお題は、ウィリアム・A・ウェルマン監督、ロバート・テイラーと多彩な女性たちが主役の異色西部劇『女群西部へ!』(51)。
西部開拓時代のカリフォルニア。牧場主のロイ・ウィットマン(ジョン・マッキンタイア)は、雇った牧童たちを結婚させたいと考え、護送役のバック・ワイヤット(ロバート・テイラー)を伴って、シカゴで花嫁を募る旅に出る。
しかし、三千キロを隔てた女たちを連れ帰る復路には幾多の困難が待ち構えていた。140人の女性たちの過酷な旅を描く異色西部劇。製作はドア・シャリー、原作はフランク・キャプラ、監督はウィリアム・A・ウェルマン。
キャプラの原作ということで一度見てみたいと思っていた映画。実際に見てみると、女性たちによる幌馬車での大移動という西部開拓史の外伝的なストーリーとして興味深く映った。ある意味、女性たちが主役の硬派なフェミニズム映画ということもできる。『女群西部へ!』というのは珍しくいいタイトルだ。
バックの相棒となるイトウ役のヘンリー・ナカムラがいい味を出している。イトウがたどたどしい日本語でぶつぶつ言っていると、バックから「今何て言った」と聞かれて英語で返すというやり取りが面白かった。ハワイ出身で、この映画と同じくドア・シャリー製作の『二世部隊』(51)にも出ているようだ。
プロデューサー、ドア・シャリー
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