田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「ニッポンに蒸気機関車が走った日」「大いなる旅路」

2022-10-08 22:54:35 | 鉄道

「ニッポンに蒸気機関車が走った日」

 明治5年、10月15日、日本に鉄道が開業した。天皇をはじめ政府要人が記念列車に乗車し、空前ともいえる規模で式典が開かれた。だが、この日を迎えるまでには、鉄道建設をめぐって西郷隆盛と大隈重信(矢柴俊博)の対立があり、工事が暗礁に乗り上げることもあった。

 鉄道開業の1日に焦点を当て、その裏側を描くドキュメンタリードラマ。鉄道マニアの六角精児が案内役を務めるほか、鉄道の父・井上勝を演じる。このドラマが製作されたのは2018年なので、まだ高輪築堤は出土していなかったのだな。


 井上勝はあまり映画やドラマで描かれたことはないのだが、このドラマにはちゃんと出てきた。

「大いなる旅路」

 鉄道100年を記念して1972年に放送されたドラマ。鉄道開通から現代までを、ある一家の歴史と重ね合わせながら描くというもので、確か最終回の放送は10月15日の鉄道記念日だったと思う。

 ドラマは明治初年に始まり、鉄道開通に尽力する側とそれを妨害しようとする側の闘いが描かれていた。井上勝を高橋幸治、大隈重信を内藤武敏が演じ、鉄道工夫を竜雷太、妨害する旧幕臣を原田芳雄と蟹江敬三が演じ、浜木綿子、市原悦子、地井武男、南利明、森幹太らが出ていた。

渡辺岳夫作曲の主題歌を小椋佳が歌った。
https://www.youtube.com/watch?v=XE7WASs45cQ

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1972年「鉄道開業100年」1

2022-10-08 13:53:54 | 雄二旅日記

 NHKで「~財津和夫 TULIPラストツアー~」と「SONGS」松任谷由実をやっていた。どちらもデビューは1972年で、今年が50周年ということになる。いやはや、こちらも年を取るわけだ。

 ところで、72(昭和47)年といえば、ちょうど「鉄道開業100年」ということで、テレビでは「鉄道100年 大いなる旅路」というドラマが放送され、鉄道記念日の10月14、15日には、記念行事として蒸気機関車C57-7が、汐留~東横浜を走ったりもした(写真は鶴見駅と品川駅で撮ったもの)。

 また、東京駅八重洲口の大丸東京店では、全国の駅スタンプを集めた「鉄道スタンプ押し歩き」というイベントが開催され、C57を追いかけて写真を撮りながら、スタンプも押すという、強行軍だったことを覚えている。

 当時は、今でいう“テツ”だったので、たくさん写真を撮り、鉄道関連の本をたくさん読んだ。もう50年も前なのかと思うと愕然とする。開業150年に当たる今年は、NHKが時々記念番組をやっている程度で、100年の時ほどの盛り上がりはない。次の節目の時は、もう自分はこの世にいないだろうなあ。

 

『日本の鉄道』(保育社・荻原武夫)
『写真集 日本の鉄道』(誠文堂新光社)
『世界の機関車』(秋田書店・本島三良)
『鉄道100年 日本の機関車』(秋田書店・本島三良)
『日本の鉄道百年』(あかね書房・秋永芳郎/藤咲栄三)
『鉄道ものしり百科』(秋田書店・佐藤常治)

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『天間荘の三姉妹』

2022-10-08 08:42:09 | 新作映画を見てみた

『天間荘の三姉妹』(2022.9.5.オンライン試写)

 天界と地上の間にある街・三ツ瀬の老舗旅館「天間荘」に、交通事故で臨死状態となった小川たまえ(のん)がやって来る。たまえは、旅館を切り盛りするのぞみ(大島優子)とイルカトレーナーのかなえ(門脇麦)の腹違いの妹で、現世へ戻って生きるか、天界へ旅立つか、魂の決断ができるまで天間荘で過ごすことになるのだが…。

 漫画家・高橋ツトムの代表作『スカイハイ』のスピンオフ作品を、北村龍平監督が実写映画化。2時間半の大作である。

 この映画の根底にあるのは東日本大震災の惨禍だ。三ツ瀬の住人の大半は、震災によって、思いがけず、突然命を落とした人たちなのだから。つまり三ツ瀬は、死を受け入れるためのモラトリアム(猶予期間)の場所ということになる。

 実際のところ、死んだらどうなるのかは誰にも分からないのだが、この映画には、もしこういう場所があれば、震災によって不意打ちのように命を奪われた人たちや、大切な人を失った人たちにとっては、わずかながらも救われる思いがするのではないか、という願望が込められているのだろう。これはファンタジーでなければ表現できないことだ。

 ただし、それは震災を遠くから眺めていた自分のような者が抱く勝手な感慨なのではないのか、実際に震災で大切な人を失った人たちがこの映画を見たらどう感じるのだろうか、素直に受け入れられるのだろうかといった疑問は残るのだが、その半面、こういう映画が出てくるまでに10年かかったのだという感慨も浮かんだ。

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「BSシネマ」『ポンペイ』

2022-10-08 06:24:03 | ブラウン管の映画館

『ポンペイ』(14)

自然の脅威にさらされた人間を描く『ポンペイ』と『ノア 約束の舟』
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/800965

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