田中雄二の「映画の王様」

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ビデオ通話で西部劇談議『ガンヒルの決斗』

2021-05-08 16:26:33 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

『ガンヒルの決斗』(59)(1976.3.3.水曜ロードショー)

備忘録

・ジョン・スタージェス「決斗三部作」=『OK牧場の決斗』(57)『ゴーストタウンの決斗』(58)
・サスペンスを狙った手の込んだ演出。
・アクション場面での新鮮なテクニック。
・登場人物の心理に焦点を置く演出。
・新鮮な感覚と鋭い切れ味のアクション。
・新種の趣向を凝らす。
・94分で収める。

・ホテル、人質、ショットガン、汽車…。『決断の3時10分』(57)的なアイデア。

・親友と敵対するアンソニー・クイン。『ワーロック』(59)的な人物設定。

『炎の人ゴッホ』(56)で、カーク・ダグラス(ゴッホ)とクイン(ゴーギャン)は共演。

・脇役ブラッド・デクスター。『荒野の七人』(60)へつながる。

・アール・ホリマン演じるバカ息子は『大いなる西部』(58)のチャック・コナーズとも通じる。

・スタージェスは汽車がお好き。『日本人の勲章』(55)『荒野の七人』『ビッグトレイル』(65)『シノーラ』(72)

「BSシネマ」『ガンヒルの決斗』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8e94dd1259274ed94c339fd19795756b

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『レイズ・ザ・タイタニック』

2021-05-08 07:30:44 | 映画いろいろ

『レイズ・ザ・タイタニック』(80)(1981.1.30.日比谷映画)

 原作はクライブ・カッスラー。主人公のダーク・ピットが、海底に沈む財宝を引き揚げる人気シリーズの映画化。監督はテレビムービーを撮ることが多いジェリー・ジェームソン。

 最終日に滑り込みで何とか間に合った。なかなか上出来なサスペンス映画に仕上がっていたが、圧巻は、海底から引き揚げられた巨大なタイタニック号が、波しぶきとともに海面に姿を現す場面。感動というか、快感のようなものを覚えた。加えて、少ない出演シーンながら、存在感の大きさを示した名優アレック・ギネスの姿も心に残った。

 ストーリーは、ダーク・ピット(リチャード・ジョーダンが大出世!)というヒーロー的な人物を中心に、新鉱物を乗せて沈んだとされるタイタニックを引き揚げるという難作業を描きながら、米ソの対立を浮かび上がらせるというものだが、タイタニックそのものが、あまりにも強烈な印象を残すので、どうしても人物描写が中途半端に見えてしまう。例えば、ダーク・ピットとシーグラム博士(デビッド・セルビー)の双方と関係がある女性記者(アン・アーチャー)の描き方など。

 ただ、ロマンをかき立てられるとでも言うのだろうか。特撮の力もあるが、タイタニックの浮上シーン、ニューヨークへの曳航シーンは、まるで実際に起こったような錯覚を起こさせる。そして、あの巨大なタイタニックの前では、米ソの対立や新鉱物の発見などが、ちっぽけな詰まらないものに見えてくる。映画の中で、ダーク・ピットやシーグラムがそう思ったように。

 名セリフ:最後にダーク・ピットがシーグラムに言う言葉「君はもう卒業したんだ」

【今の一言】公開当時は海底に沈んだタイタニックの実際の姿が分からなかったから、こんなロマンが描けたのだが、その後、海底でボロボロになったタイタニックの映像が公開されると、残念ながらこの映画は単なる絵空事になってしまった。日本の戦艦大和→「宇宙戦艦ヤマト」もこれと同じではないか。

タイタニック・フォーエバー
https://www.youtube.com/watch?v=m5SWwdXsvRY

 
 

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