18世紀のヴェネツィアのピエタ慈善院 が舞台となります。
偉大な作曲家ヴィヴァルディの訃報から物語がはじまります。
アントニオ・ヴィヴァルディは、捨て子の救護施設ピエタで音楽の指導をしていました。そこで育った少女たち(すでに40代のおばさん)のヴィヴァルディ先生の残した数々の思い出とともに生きていくことになるのです。
ヴィヴァルディを敬愛する女たちの友情が静かな、それでいて少し熱があるような感覚で描かれていきます。
貴族の娘が詩を落書きした楽譜を探すことになりますが、その過程で少しずつヴィヴァルディの隠された過去と向き合うことになります。
意外なところから、詩と楽譜が現れてエンディングとなります。
中世ヨーロッパの貴族社会とピエタとコルティジャーナの女性たちが狭いヴェネツィアの町で交わる緊張感が心地いい物語でした。
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