魅力的な主人公や登場人物で賑わう作品が多いですが、この本はひどい。
主人公は、刑務所上がりで借金を返すため、いやいやながらどら焼きを焼いている中年男。
早く借金を返して仕事を辞めたいと思っています。
そこへ現れる八十過ぎのおばあちゃん。
指が曲がっていて、表情も変なのです。
おばあちゃんは、どら焼き店で働かせてくれと言い、店主(主人公)は断ります。
おばあちゃんは粘って、自給半分でいいからと、しかし、断られ、しかし、粘って、半分の半分の自給で店を手伝うことになります。
そして、おばあちゃんの作る「あん」に主人公は衝撃を受けるのでした。
それで店は順調に……というわけにはいかず、どんどん悪い方向へ転がって行くのでした。
だって、主人公は根性ないし、根はダメ男なのですから。
そして、そのおばあちゃんの秘密を知ってしまい……
ここから少し、重い話になってきますが、最後はさわやかに終ります。
最後の感想……生きることは頑張ること。頑張れることが生きることなんだなあと思いました。
この作品を読むと元気づけられると言う人が多いのに納得できました。