蛸林 Daily Work

お気楽な絵とグライダーのBlog
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●鈍った身体をひざ小僧が笑う【2】

2004年09月04日 | その他
○山で泳ぐ。
ピークから下ると、すぐに足元の道が笹薮で被われてきた。
「そういう訳だったのだ」と、いまさら気付く。
人が歩かないので、延び放題の笹は足元から頭の高さまでびっちり、獣道ではないかと思う程。両腕で薮をかき分けて見えにくい足場を確かめながら進む。
腕は、ちょっとチクチクするだけで切れてもいないようだから、熱いので長袖をザックから取り出し着ることはしなかった。
沢登りをする人なら知っているだろう「薮漕ぎ」である。まさに薮を平泳ぎで泳ぐようにして進む動作だ。低山の沢登りだと、滝を登り沢をつめて水が枯れると出てくるやっかいなものだ。
上も下も視界がなく、たまに足下に転がる丸太の階段が、ここを獣道ではなく登山道だと教えてくれる。ただ、登っている時には、かろうじて見えるピークや尾根を目指して泳ぐのだが、下りではそうもいかない。丸太の階段様様である。
薮を泳いでいる時は、気が張っていたいたのだろうか、それほど気にならなかったが、薮が途切れて足下が見える下り坂になるとガクガクと膝に力が入らない。
膝が笑うと言うやつである。「あはは」
さっきの崖のトラバースが効いている。「とほほ」
担ぎ上げた水分は、お茶1本と水2本の500mlボトルと缶ビール350cc。
ここまでで、すでにお茶は飲み干し、1本目の水も残り少ない。
しかし、ここで缶ビールに手をつける訳にもいかない。
山で酔いつぶれてのたれ死にという訳には行かないのぞと、チビリチビリと水を飲む事にする。
やっと薮を抜けて木が見えるようになり見通しが少し良くなった時、目の前に急な登り坂が見えた。「そんなのないよ」
足が重い。休み々少しずつ足を持ち上げる。

写真はピーク直下の笹薮に被われた道。

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