長野県/司法書士竹内利一♪【黒姫法律実務研究所】

成年後見・相続・裁判実務を頑張りたい法律家のブログです。☎026(466)6212

【消防団】17日は操法大会

2012-06-15 | Weblog
操法大会の前日は,消防喇叭隊の練習最終日。
土曜日の天気予報は
操法大会当日の6月17日の日曜日は7時に分団小屋に集合です。

本日の練習で,部隊集合♪と解散♪を演奏するのかどうか話題になりました。

【事例検討】認知症の父の代わりに不動産を売買し登記申請してしまった。

2012-06-15 | Weblog
先日,参加した研修は成年後見に関する事例検討。
今回はその一部をご紹介します。

【事例の概要】
子供が認知症の父に代わって第三者に不動産を売買し不動産登記申請をしてしまったケース。

父親が認知症で子供が父に代わり不動産を売買し不動産登記申請をしてしまった事例について。法律上意思能力がないとされるケースでは契約は無効となります。
不動産を買った当事者は,不動産登記申請で自分の名義になって安心しているかもしれませんが,後日売買契約が無効だと主張された場合のことを考えると,自分名義になったからと言って安心することはできません。売買代金が父親のために使われたのか,子供が自分のために使ってしまったのかも問題となりそうです。
相談事例の中には,問題なく不動産の売買と登記申請を行うためだけに成年後見制度を利用したい!というケースもあるようです。そんな時は,成年後見制度を利用開始した場合,基本的には本人が死亡するまで成年後見人として財産管理を行い,定期的に家庭裁判所に報告を行い,家庭裁判所の監督を受けることになると説明することになります。
説明を聞いた相談者は,そんな面倒なことになるのであれば,成年後見制度は利用しないと考えたりする人も多いのかもしれません。
そんな時は,「ちよっと待ってください。成年後見制度は本人の権利擁護のための制度です。」とお話することになると思います。
世の中には,本人の代わりに定期預金を解約するため,成年後見制度を利用する必要があるが,解約して現金が手元に入ったら成年後見制度は解除してほしいとか,銀行からお金を借り入れる際に本人を保証人とするため,成年後見制度を利用する必要があるが,契約が済んだら成年後見制度は解除してほしいと考えたりする人も多いのかもしれません。
中には,成年後見制度を利用せず,遺産分割協議書に本人に氏名を書かせてしまうこともあるそうです。
おそらく,本人の不利益になることではないから「いいんだ!」とか,本人の入院・生活費のために使うんだから「いいんだ!」とか考えてしまうかもしれません。

検討会では,参加者から色々な意見がでて勉強になりました。
本人が入院中で自由に出歩けない状況の場合,特に問題になるようです。

自分に置き換えて考えてみると,
事例検討で出てきた相談者がどこの誰かは知りませんが,「本人のために良いことをした」と確信していても,親族からどう見られているか気になると思います。
自分は良かれと思ってしたことも,そう理解してもらえているかは分からないものです。本人が亡くなってから,遺産の問題でトラブルになるケースもありますし,本人の権利擁護とあわせて自分自身を守るために,使える法的制度は使っておくべきだと思います。
自分が本人の立場なら,信頼している妻や長男がすることなら何も文句もないと思いますが,相続人になりうる子供が他にいたり,相続人になりうる兄弟姉妹がいる場合は,信頼している人たちが,自分が死んだときに親戚とのトラブルで悩まされないようにやはり成年後見制度など使える法的制度は使ってもらいたいと思います。

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