検察官の求刑は,懲役4月。
被告人は妻思いで,息子たちと暮らす普通の男性。
男性は,運転免許の更新をしなかったため数年前から無免許だった。
無免許になってから車の運転をしたことがまったくなかったと言えばうそになるかもしれないが,記憶に残るほど頻繁に乗ったことはなかった。
男性は,その日夕方五時頃にビールを飲んだ。
妻は,それを知っていたが,男性がその後,仕事が終わった後に再び酒を飲んでいたことは知らなかった。
その日の亥の刻。
息子が母であるその男性の妻に,近所のスーパーで売っているカニクリームコロッケをどうしても食べたいとねだったが,自分で運転するのがしんどかったため,夫であるその男性に車の運転を依頼してしまった。
男性は,無免許で飲酒していたのだから,その頼みをきっぱりと断るべきだった。
しかし,
妻思いの男性は,妻の頼みを断るという選択を持ち合わせていなかった。
そして,
男性は,妻と息子を乗せて自動車を運転し道路交通法違反で起訴された。
男性の妻は,自信の運転免許も取り消されることになり,男性が起訴されたことで初めて誤ったことをしたことを理解するに至ったという。
裁判官と検察官が被告人に質問した。
「息子さんの教育上もしてはいけないことだと思わなかったのか。」と。。。
判決は来月。