打倒!破廉恥学園

旋風寺武流PLが意味もなくただ、だらだらと掻き散らかすブログです。

へいへいへい、ブルース

2012-03-02 21:35:43 | Weblog
「あしたのジョー」を語る際に、よく挙がる話題。

まず、ジョーが燃え尽きた後にどうなったか。これは確実に出る話題です。ジョー好き同士なら一度は語り合う話題ですよね。

次に、西が鼻からうどんを垂らした事。バラエティ番組でもネタとして使われたからか、意外と話題になります。

そして通好みの話題として出てくるのは。ジョーと決別して西と結婚した紀ちゃんが、結婚式でジョーが祝辞を述べた後に見せた顔についてですね。

天然なのか、それともジョーの不器用な照れ隠しの友情なのか、はたまた自分を捨てた紀ちゃんへのせめてもの意趣返しなのかは議論の余地がありますが、ジョーの祝辞は常識はずれのものでした。

そんなジョーを無言で見る紀ちゃんの顔は、色んな感情が詰まっていて、彼女が何を考えているかは人によって意見が異なります。

私としては、どちらかと言えば紀ちゃんはジョーを見捨てたんじゃないかと思うんですよ。ちょっと言い方が酷かな。見捨てたというよりも正に「ついていけない……」状態だと思うのです。この時のジョーについていけた女性は、割と気軽にジョーを地獄に叩きこんでくれる白木お嬢様くらいのものでしょう。

そして(鑑別所では極悪だったけど)気のいい西と結婚すると腹を決めてから、いざジョーを見てみると「私、なんであんな人を好きになっていたのかしら?」というジョーに対する軽い軽蔑や自己嫌悪が混ざっているような気がしてなりません。

ちばてつや先生って「おれは鉄兵」でもそうでしたけど、無言の間を描くのがすごく上手い人なんですよね。信じられない物を見た人の顔とか絶品ですよ。

個人的な「あしたのジョー」ベストシーンは、ゴロマキ権藤がジョーの頼みを内容も聞かずに引き受けたシーン(過去のブログに書いてます)と、ホセ戦前夜にウルフがジョーに金を返しに来て、一緒に飲みに行くシーンですね。細かい部分はうろ覚えだけど以下のようなシーン。

ウルフが「いいのかい、ジョー。お前は明日、大事な仕合じゃないか」と言えばジョーは「大事な仕合の前はいつもこんな感じさ。眠れないんだよ。カーロスの時も、力石の時も、そしてウルフ……お前の時もだ」

これを聞いてウルフは涙ながらにうつむいて「そうかい……俺の時もかい。嘘でも嬉しいぜ」するとジョーは「嘘なもんかよ」と笑うのです。

ウルフは自分が、あの世界チャンピオンのホセ・メンドーサに挑戦する矢吹丈に、ライバルとして認められた事が嬉しかったんですよね。いいシーンだなあ。

で、そんなウルフとジョーを見つけたゴロマキ権藤。挨拶に行こうとしたけど、権藤はウルフの顎をかち割った事がある上に、自分のような日陰者が立ち入っていい席ではないと判断したのでしょう。また元の席に戻るのです。

二人が店を出てから権藤はバーテンダーに「おい、もっと良い酒をくれ。前祝いだ。明日は俺の大切な人が一世一代の大勝負をするんだ」って。アニメオリジナルのシーンだけど、素晴らしいんだよなあ。

原作は割とスピーディで、ジョーの対戦相手もどんどん変わっていくから、過去の相手を振り返ることってあまりないんですよね。だから初めて観た時は涙モノですよ。

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