ナンコツ齧ってみるものの

夕飯は焼き鳥にしよう。焼きたて熱々の焼き鳥にかぶりついて口の中の脂をビールで洗い流そう、と近所の肉屋に。

前にもブログに書いたが、近所の肉屋は焼き鳥を売っている。ある程度仕込ができている焼き鳥を注文が受けてから焼いてくれるのだ。

１０本注文して焼きあがるのを待つ。

ナンコツのほかに牛サガリも頼んだ。味にコクがあって病みつきになる美味さ。

焼き鳥が網の上で火に炙られているのを見るのは楽しい。それが自分が食べる奴だとさらにさらに楽しい。

すると後ろにちっこい気配がした。ちょっと振り向くと、そこには小学一年生くらいの男の子が立っていた。

ああ、ここに立っていたら邪魔だなと思い横にどく。

男の子ははにかみながら私に軽く頭を下げると、小さな歩幅で肉屋のおばちゃんに

「とりなんこつください」

と、幼いながらもしっかりとした口調で告げるのである。

よく見ると赤いランドセルを背負っている。学校帰りに買い食いといったところか。買い食いってなんか懐かしいなあ。小さい頃私もよくコンビニに寄って帰ったものだ……と思い返していたら、何か頭にひっかかるものが……

赤いランドセル…？

女の子かや！？

このくらいの年の子って着ている物が違うと性別がわからないんだよなあ。
それとも本当は男の子で、最近はランドセルの色なんて関係ないのかしらん。

とか考えていたら私の分が焼きあがった。

それを大事に抱えて私は帰途についたのだ。

……女の子だったのかねえ。