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休み明け報道 と小梅の思い出

2020-08-22 23:04:56 | 昔のこと
今年3月の新型コロナウイルス感染症流行の“第1波”により、全国の小中高校が休校とされてしまった。その後も地域によっては休校が長引き、分散登校が続いたところもあり、夏休みが短縮される地域が多い。
大都市圏に比べれば休校が短かった秋田県内の小中学校でも、感染者が散発的に続いた秋田市は、休校が少し長かった。その結果、県内で秋田市立学校がいちばん短い夏休みになり、本来は7月20日~8月24日なのが8月1~19日となった。
ただし、短縮日数が秋田市より少ない市町村でも、日程はそれぞれ違うので、美郷町も20日、大仙市は17日から始まっている。

8月20日が、秋田市の夏休み明け最初の登校日。
地方のローカルニュースでは、長期休みの入りと明けの風景が報道されるのは、コロナ流行に関わらず昔から定番のネタ。テレビでは登校風景→集会(式)→どこか1学級の教室のやり取り、といった流れで映像を作るのが定番。
20日も、秋田の4放送局とも、取り上げた。
NHK秋田は「秋田市の小中学校で授業再開」、秋田テレビ(AKT)は「短い夏休みが終わり… 校舎に子どもたちの元気な姿」、秋田朝日放送(AAB)は「夏休みが明けて 秋田市の小中学校に元気な声」。ABSはサイトに掲載されず、テレビは見たけど忘れた。

我々古い人間は、20日が「(2学期)始業式」と言ってしまいそうになる。
しかし、現在の秋田市立学校は2学期制なので、夏休みは「前学期の途中の長い休み」に過ぎず、各局ともそのように報道している。
終業式/始業式ではなくても、全校集会やホームルームは、それらがあった時に準じた形で行われるので、それを取材していることになる。

一方、2学期制では重要になるはずの、秋の前学期終業式と後学期始業式(=秋休みの入り/明け)は報道されたことがないのではないだろうか。
秋田市以外では3学期制の学校もまだ多いそうで、全県的ではないこともあるだろうけれど、マスコミもまた、古い人間が昔の感覚で報道してしまっている、と言っては言い過ぎ?

各マスコミは、毎回、どこかの学校(ほとんど小学校)を訪れて取材する。気になるのは、その「どこかの学校」をどのようにして選ぶか。
昔は、秋田市立の学校が原則だったと思う。マスコミの拠点が秋田市である以上、仕方ないのか。
最近は、大館市や横手市など、秋田市外の小学校を取り上げる局もある。AKTが多いような気がする。秋田市以外にある支局の取材活動を活性化させる意図があるのかもしれない。あとは、秋田市以外の3学期制の地域を取材すれば、夏休み前や冬休み前ならば、「終業式」と「通信簿を渡す」という、典型的で理想的な場面を伝えられるという狙いもあるかも。

今回は、(まだ休み中の自治体も多いわけで)各局とも秋田市立小学校。
NHKとABSは東小学校、AKTは中通小学校、AABは河辺の戸島小学校、秋田魁新報は雄和小学校と御所野学院中学校(さらに美郷町立仙南小学校も軽く触れた)。
小学校に限れば、2局が東小に重複、2社は本社から遠い郊外。
閉校を控えているとか、同時に別の催しも行われるとか、特に理由があればまだ分かるが、別段なさそう。41校ある市立小学校のうち、なぜこのような選択になったのだろうか? NHKは局からいちばん近い学校でラクしたのかもしれない。

憶測だけど、秋田市教育委員会とか秋田市政記者クラブが調整役になって、取材先を割り振っているのではないか。
全国的にも同じようで、2019年4月の始業式を取材された大阪市立矢田北小学校ホームページでは、春休み前にはよみうりテレビ、朝日放送、テレビ大阪の3局が取材に来ることを予告していて、実際にはよみうりと朝日の2局が来たように紹介している。大阪市立小学校は300校弱あるそうで、それでも1校に複数社が来ているのだから、何らかの力(ってほどでもない)が働いているのでは?
その学校の中でどのクラスで取材・撮影させるかは、学校長の裁量で決められそう。


報道された4校のうち、東小以外の各校は、体育館で全校集会を行っていた。東小は、校内のテレビ放送で、校長や児童代表の話を放送していた。(御所野学院中は体育館、仙南小は校内放送)【24日補足・集会の代わりに校内放送(テレビまたは音声のみ)を使うことは秋田市内の学校では、コロナ対策以前にも、暑さ寒さ対策などで学校や状況によっては散発的に行われていた。僕が小学生だった昭和末でも、試験的に1回だけテレビで行ったことがあった(が本格実施はされず)。】
東小は児童数が多い(500人弱)のに対し、他各校は少なくて体育館に集まっても充分に間隔が取れるためだと思われる。

NHKでもABSでも、校長が話しているのが教室のテレビに映っている映像が放送された。
NHKでは校長の話だけが校内放送されたかのような映像と言い回しだが、ABSでは児童が話す場面も放送された。
3年生の教室のテレビ受像機は物持ち良く、4対3比率のブラウン管。25インチくらい?
ABSでは、リフレッシュレートの関係で、画面に太い黒い帯が映ってしまい、見づらかった。
NHK NEWS WEBより
そのテレビ画面では、右上に字幕がずっと出ていた。字幕というか画面表示。
いろいろ出ていて「0:03:50」という数字が1秒ごとに進んでいる。手ブレ補正みたいなマーク、テープ残量55分みたいなものも。
校長先生が持つ「コロナよぼう」の紙の「コ」の部分で、赤いマークが点滅しているのは何?

表示内容からして、校長を撮影しているのは、録画機能付きビデオカメラ(カムコーダ)で、その画面表示が全校に放送されている。
ビデオカメラは詳しくないけれど、テレビやデッキと違って、表示を消すことはできないのかな。この画面表示も今どきではなさそうで、カメラも物持ちが良さそう。

数字(=テープカウンター)が進んでいるということは、同時に録画しているのか。
それが放送されることで、話が長い校長先生かどうか分かっちゃうね。

【2021年1月5日追記】2020年末の冬休み前最終登校日も、NHKは東小学校を取材。やはり校内テレビで校長の話が放送されていたが、前回の反省を踏まえたのか、今回は画面表示はなかった。ただ、取材された教室では、画面サイズの変換(比率)の設定のせいか縦横比が不自然なように見えた気がする。



前から繰り返しているが、気象データでなく感覚としては、秋田ではお盆過ぎに少し涼しくなるが、夏休みが明けた8月下旬~末頃に、暑さがぶり返すことが多い気がする。
今年もそのような週間予報が出ていて、来週は連日33度以上らしい。
秋田市立学校の教室には、冷房は設置されていない。昨年度は設置に国の補助が受けられたのだが、それでも財政負担が多い、学校再編を進めている、トイレや外壁など優先して補修すべき物がある、といった理由で、見送っていた。
そこへこの夏休み短縮。急遽、冷房を設置することにしたが、来年度以降になる。冷房を点けたとしても、換気しないといけないし、登下校は暑いし、大変だ。



関連した昔の話。
学校の休み入り/明けは、昭和末の我々が小学生の時も、報道されていた。
秋田市中央地区の我が母校には、6年間で記憶する限り1度だけテレビ取材が来た(ほかにも来たけど、意識にないだけかも)。
しかも、その時のクラスのシーンは、自分たちの教室が取材された!

2年生に進級した1学期始業式の日。クラス替えなしで担任は1年から持ち上がりのベテランの先生。だから、そのクラスが選ばれたのかも。
来たのはNHK。照明とハンディカメラがあったが、わりと控えめに撮影していたような気がする。緊張したかどうかは忘れたが、こうしろああしろと指示するようなこともなかったはず。
1学期始業日の教室といえば、新しい教科書の配布。そこをカメラが熱心に撮影し、それが放送されていた記憶がある。
今は、教室で児童へのインタビューも定番(みんな上手に受け答えするもんだ)だけど、当時はなかった。

3学期制だった当時は、始業・終業日は、給食なしで11時くらいまでには下校が基本。
その日、僕は新学期早々掃除当番に当たって残っていた。そこへ校内放送が流れた。教頭か教務主任辺りの先生だったか。
「さっき取材していった様子が、12時15分から放送されるそうです」と。
編集や他のニュースとの兼ね合いで不確実だったのが、確定したと連絡があったのか。

校内放送は、早く帰って家で見ろというつもりだったのかもしれないが、我がクラスは違った。
担任の先生が、都合で早く帰らないといけない人は別として、学校に残って見ていきなさいとおっしゃった。

ということで、10人くらいか、掃除が済んだ教室の席に座って、お昼のニュースを見ることになった。
2年生だと「居残りさせられる」のもたぶん初体験だし、教育テレビの学校放送しか見ない教室のテレビで、違うチャンネルのニュースを見るのが新鮮だったはず。ちなみに、この年はロサンゼルスオリンピックが開催されたので、後にそれも見せてもらうことになる。
当時の教室のテレビは、ナショナル(現・パナソニック)ブランドの、外枠が木目風パネル(家具調テレビ)で、ダイヤルでチャンネルを回す、モノラル音声・19インチくらいの受像機。※4対3テレビ末期は、14インチの次は21インチが主流だったが、その少し前は20インチとか19インチという画面サイズもわりとあった。
ドキドキして待ったわりには、「誰が映った」くらいであっけなく終わって、下校したはず。


もう1つその時の思い出。
担任の先生は、昼食前の児童を12時15分までただ待たせるのを不憫に思ったのか、飴を1粒ずつ配ってくれた。
学校でお菓子を食べるのも、おそらく初めてで、不思議な気分だったかも。(その後、卒業までに何度かあった)

その飴は、先生が個人的おやつとして備蓄していたのであろう、ロッテ「小梅」。
小梅は、中に梅ペーストが入った小玉と、甘い大玉が混在した商品。今も当時もほぼ変わらない商品形態だが、今は大玉は1袋に2つ(昔はもっと多かった?)で、期間限定で青梅味になるらしい。
児童には小玉が配られた。当時の僕は、梅味のものなど酸っぱすぎて食べることがなかった。もらったはいいけれど、特に中のペーストに困惑しながらなめた思い出。

僕が初めて小梅をなめたのは、1984年4月4日の昼だったことになる。
今は梅は好きになったけど、小梅は何年も食べていない。

【2020年9月13日追記】1984年春の気候について。
1983年末~1984年の冬は、全国的に雪が多く「五九豪雪」とも呼ばれる。それまで経験したことがないくらい、雪がたくさん積もったと当時思ったのを記憶している。自宅の一部では、屋根から落ちた雪がたまって軒まで達し、容易に(平屋の)屋根に登れるようになった。ただ、秋田では10年前の「四八豪雪(1973~1974年)」ほうが強烈だったらしく、当時大人だった人は五九豪雪はあまり印象にないようだ。※四八豪雪は秋田だけ局所的な大雪だったそうだ。
その名残りか、1984年の春は遅かった。秋田市の気象データでは、4月中旬でも最低気温が0度前後(氷点下も)の日が多かったが、記憶にはない。
桜の開花も遅く、5月の連休に弘前公園の桜(通常なら4月末~連休が見頃)を見に行ったのに、ぜんぜん咲いていなかったのは覚えている。その時が、初めての弘前。その次訪れるのは11年後で、4年間弘前で暮らすことになる。(ちなみに、その翌年1985年春に弘前大学卒の新採用の先生が同じ学年の違うクラスの担任になり、弘前に大学があることを知った。)

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5 コメント

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Unknown (秋田市のho)
2020-08-23 00:14:34
管理人 様


話が脱線致しまして、
大変すみませんです。

私事ながら、
時折、
小学生の頃の早朝のテレビのCMが、
曖昧な記憶ながらも思い出されまして、
もしも、
管理人 様がそのCMに関しまして御存知でしたらと思いまして。

曖昧な記憶ながら、
そのCMとは、
年配の男性がうどんを舌を出しながら食べるCMでありましたです。
返信する
児童数が多いのにスルーされる小学校 (あんなか)
2020-08-23 02:51:28
確かに東小学校はこの手の取材を受ける気がします。
児童数の多い日新や勝平、桜、仁井田は少ないですね。
私は未だ日新と勝平、飯島南の取材は見たことが無いです。
特に勝平と飯島南は校舎が綺麗でTV映えすると思うのですが。
やっぱり何かあるのかな。

小学2年の時に私のクラスだけ教育現場実習の場にされ
みんな午前で授業が終わったのに私のクラスだけ残されて全国から集まった先生達に午後の授業をお披露目されたことがあります。(授業は国語でした)
あれ未だに早く帰りたかったのに・・と恨ミシュランでございます。
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コメントありがとうございます (taic02)
2020-08-23 19:39:47
>秋田市のhoさん
う~ん。記憶にありません。
昔の早朝のCMといえば、中村紘子さんのハウス ザ・カリーくらいしか記憶にないもので…

>あんなかさん
今は郊外のほうが児童数が多いですが、あまり人数が多すぎると、取材に支障があるのでしょうか。
警察主導ですが、通学路の指導取り締まりでは、勝平小学校の前で何度か、複数社が取材していました。

居残りで1クラスだけ余計に授業されるほかに、見られる(しかも全国)のも、あんまりいい気がしませんよね。僕は校内研究授業でも苦手でした。
いつもは担任の先生1人しかいない教室に、ほかの(同業他人である)先生たちが立ち入って見ているという状況が異質でイヤでした。素人の保護者の授業参観のほうが、恥ずかしいだけでまだよかったです。
返信する
Unknown (FMEN)
2020-08-25 01:39:28
なんとなく自分の記憶では八橋築山明徳あたりが多かった気が。
これは入学式、卒業式、高校入試、選挙の投票にも法則があるような。
早く上がれる日なんですが、昼11時40分あたりの民放は間に合いません。
帰ったときにいいともが見られるという思い出ばかりでした。
あと話は代わりますが高校のとき交通パレードにクラスで参加しました。
高校総体の開会式に山王を練り歩くんですが、朝10時ぐらいに終わり、あとは帰宅(在校組も半ドン)で帰宅後のFNNスピークで確認したことがありまして、映ってました。
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定番の取材地 (taic02)
2020-08-25 19:59:07
なんか明徳が多いような気がしなくもありません。
高校入試は、願書受付や合格発表も含めて、秋田市内の県立高校が原則でしょうか。
今年の願書受付の時はAKTが、珍しく市立の秋田商業で取材していました。県立各校では、ごちゃごちゃした事務室で受け付けていますが、商業は会議室のような別室を専用受付会場にしていて、県と秋田市では違うもんだなと関心しました。
選挙は第1投票区であるためか、八橋コミュニティセンターでの取材が多いです。

僕は中学・高校では、取材された思い出はないですね。自分が映っているかは別として、当時の映像が残っていたら見てみたいものです。
我々の頃は、土曜が毎週半ドンでしたから、月~金早上がりでも、早く帰れるうれしさそのもの以外には、あまり感情はなかったような。大掃除の都合などで流動的で、明確に何時で下校と事前に言われなかったのが、不満でした。
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