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広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

桜町上りバス停

2022-06-05 17:21:59 | 秋田の季節・風景
コメントで情報をいただいていたものの、なかなか出向くことができずにいた件。神田線・添川線の「桜町」バス停の上り側の変化。所在地は上り側が保戸野桜町、下り側は泉中央五丁目。
上り側は、秋田市交通局(秋田市営バス)が1994年度に設置した、2代目バスロケーションシステム(バス接近表示)対応のポール。
(再掲)
バスロケシステムは秋田中央交通へ移管されず、ポールのみが移管され電照式バス停として使われたが、いつしか点灯もしなくなっていた。ここに限らず、大部分が同様の状態。
それが今年4月頃、撤去され、代わりにダルマ型ポールが置かれ、さらに6月に入った頃から、バス停付近の沿道の建物の解体工事が始まったとのことだった。

上の再掲写真の通り、現地は歩道がない狭い道路であり、ポールは公道上でなく民地に立っていたようだ。元バスロケポールが撤去されたのは、建物の解体の支障になるためということになろう。同様の前例もある。
南側から

北側から。背後が平和公園・天徳寺地下道
覆われてバス通り側から建物は見えなくなってしまっていたが、解体される建物はバス通り沿いにかなり長い。信号機のある交差点から、その南の小さい交差点までの1ブロック全部。

ここにあったのはどんな建物だったか。記憶では、上りバス停のすぐそばには、かつては洋菓子店があった。あとは別棟で民家のような空き店舗のような建物で、そうした中に、バスを待つ客が待機できるスペースもあった。Googleマップストリートビューで確認。
2015年8月。北側から
北に白い建物、南に茶色い建物があり、茶色いほうの1階の半分が、洋菓子店だった。
洋菓子店はストリートビューで確認できる2012年では看板はあったが営業していなそうで、2015年以降は看板もなくなっている。そのほかのスペースは、いずれも2012年以降は使われていなそうな雰囲気。そんな2つの建物の間にバス停があった。
ストリートビューより
2つの建物をつなぐように、待合所専用の低い屋根がかけられていた。中には木製のベンチも置かれていた。
ストリートビューの画像の明るさを調整
背もたれに秋田酒類製造のブランド「高清水」の文字。木製で広告入りのベンチなど、他のバス停では見た記憶がない。年代物かも。
ベンチと反対の壁には、
周辺地図が掲出
構造やアイテムから、土地や建物の所有者が、自分の場所をバスを利用するに使ってもらおうと考えていたこと、すなわち厚意がうかがえる。実際、乗車客は多いバス停であり、恩恵にあずかった人は多いことだろう。

跡地はどうなるか。そして待合所はどうなるか。便数が減り、人口が減り、バス利用者の数も減ったとはいえ、高齢者など今も桜町から上りバスに乗る客は少なくない。



ここからはダルマ型バス停の表示板について。
向かいの下り側は、市営バスからの移管直後に中央交通によって交換されたものが使われていた。文字はJTCウインRで、「さくらまち」なのに「SAKURATYOU(さくらちょう)」と誤記されたもので、不服であった。
近年、多くのバス停の表示板が、気まぐれながらもそれなりのペースで再び交換されていて(直近の記事は2021年9月)、ついにやっと桜町下りも交換された。昨2021年10月末とのこと。
交換後の下り。2021年11月撮影
2021年の“トレンド”だった、支柱も新品に交換し、台座は全体がグレーで塗装された。表示板は、
右向かいに解体前の建物と元バスロケが
フォントは太いスーラで、文字配置も標準的。ローマ字はやっと「SAKURAMACHI」になった。

今回、上り側の元バスロケ撤去後に置かれたダルマ型は、
上り側
下り側と区別つかない。昨年、下り側を作った段階で、上り側の解体の話が出ていて、いっしょに作ったのだろうか。
ただ、ポール全体を見ると、
ちょっと違う
元々ダルマ型ポールがなかった場所なのだから、台座と支柱はどこかから調達したことになる。支柱は標準的なようだが、台座は…

金属の枠の中にセメントを流しこんだようなもの。
背が低く表示板が大きいため、当ブログで「頭でっかちタイプ」と呼んでいるポールの台座と同一のものかと思ったのだが、
(再掲)頭でっかちタイプの台座
微妙に異なる。頭でっかちタイプは、セメントの中に、支柱を差しこんで受けるパイプが突出し、小さい穴が2つ開いている。桜町上りは、セメントに直接支柱が刺さっていて、穴もない。
それに、金属枠の角の面取りは、桜町上りのほうが大きく、枠の側面はくもりがなく鏡同然の光沢。頭でっかちは新品状態であってもつや消しがされている感じがする。
桜町上りの台座は、中央交通が、頭でっかちをまねて自作したのかも。
2022年8月頃以降、他のバス停にもこのタイプの台座が使われるようになった。

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保戸野下町 (FMEN)
2022-06-08 22:49:42
バスロケが無くなったのもあれですが、新川向とは違う保戸野の古町の風情がまた消えたさみしさが。
すわ町〜八丁〜桜町あたりは武家街を抜けた下町の雰囲気がありまして、天徳寺門前のためか浅草や柴又のような情緒を感じましたがすっかり廃れてしまいました。
下町風情は土崎もですが、また違うタイプです。
門前の商店街も今あるのはフグ屋と産経新聞ぐらいではないでしょうか。
泉の駅に近いのに、寂しい。

今日は諏訪さんのお祭りだったはずですが、なんもなかったのもまた寂しい。
返信する
Unknown (MAYSA)
2022-06-08 23:59:27
桜町上りへのご訪問ありがとうございます。
記事で出てきた北の白い建物(三角の屋根がある所)ですが、昔は佐藤酒店が営業していました。
また洋菓子店ボアの隣は、現在向かいにある矢野薬局が入っていた時期もありました。
さらに言うと、茶色の建物の2Fは以前アパートで、そこに昇る階段がバス停の奥にひっそりとあり、アパート入居者の出入口が待機所と兼ねる形で存在していました。(アパートの郵便受けも待機所の壁にあったはずです)
自分の場所をバスを利用するに使ってもらおうと考えていた、というのはそういう理由もあったのかもしれません。

台座については、頭でっかちタイプはポールが抜き差しできそうですね。二つの穴はセメント流し込みの際の空気抜きでしょうか。
以前のは業者での製作、ここのは中央交通で自作と言われたら辻褄が合いますね。

交通局バスロケの名残が消えていくのは悲しく、現状を見るに自立型のバスロケ復活はかなり厳しいと思うので、今後はユーザーのスマホで表示できるバスロケの確立に向けて欲しいですね。(一部路線での試験運用の拡大に期待しています)隣県では民間でもバスロケがありますから、秋田でも実現可能と思っています。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2022-06-09 19:57:15
>FMENさん
平成初期頃までは、商店街としての体をなしていたと思えば寂しいものです。くらた跡が空きビルのままなのも。
元は水田あるいは農村だったそうですから、高度経済成長期頃に宅地化された街として、独特の風情があったのかもしれません。

諏訪愛宕神社の祭典は、旧暦5月5日がベースのようで、今年は6月2~3日だったはずです。
出店はないですが、木製鎌の頒布や秋田大学よさこいサークルによる演舞が予定されていました。今年は雨降りだったので、人出は分かりませんが。

>MAYSAさん
もう少し早く行っておきたかったです。
記憶はないですが、いろいろ使われていた建物だったのですね。ベンチの上に電気メーターが複数並ぶのも、その名残でしょう。

秋田市では市街地循環バスとマイ・タウンバスのバスロケを提供していますが、一般路線にも拡大したい旨の話があったと思うので、期待できそうです。
スマホを持たない高齢者などには恩恵はないですが、コストを考えるとベターでしょうね。
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