広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

リゾートしらかみ2023.6

2023-08-08 20:36:30 | 旅行記
2023年6月の弘前訪問(前回の記事)。天候などにより、あまりさえない旅になってしまって、ほぼネタが尽きました。
千畳敷海岸散策の植物を中心に先に紹介していた、帰りの「リゾートしらかみ4号」全般について最後に。
陸奥岩崎→十二湖間
車両は2代目「ブナ(正式には漢字)編成」。2020年正月以来の乗車。フローリングの床の傷が気になっていたが、今回は目立って増えてはいなそうだった。
ハイブリッドシステムも変わりなさそうだったが、止まっていたエンジンが動き出す直前に、小さく(車外・床下で?)「ピピピ」と警告音が鳴っていたような気がした。


他の列車同様、リゾートしらかみではワゴンによる車内販売はなくなった。地元の団体等が、短区間乗りこんで、記念グッズや地元のお菓子を売る「ふれあい販売」は続いているが、この日はなし(スケジュールはJR東日本のサイトで公開)。ほかに、スマホアプリで弁当などを予約して、ホームなどで受け取れるサービスもある。

ブナ編成には、3号車の2号車寄り3分の1ほどを占める「ORAHO(おらほ)カウンター」があり、2020年時点では売店として、いろいろ販売していた。
その後、新型コロナウイルス感染症などの影響もあったのだろう。売店営業は廃止され、2022年12月24日からセルフレジによる無人販売が始まった(2021年10月から試験搭載)と聞いていた。※無人売店は青池編成でも実施。くまげら編成はなし。

まず、ORAHOカウンターの跡は、
すっからかん

かつて左側には商品が並んでいたのに
五能線内で山側となる売り場部分は、カウンターと作り付けの装飾や棚が虚しく残っていた。カウンター内に立ち入ることはできない。
海側は、窓向きのテーブルと椅子があるフリースペースで、引き続き使用可能。
大きな窓を独占できて悪くないけれど
ちょっともったいないスペースになってしまった。売店営業に必要な冷蔵庫などが残っているのか不明だが、今後の使いみちは要検討。

無人売店はここにはない。カウンターに小さな案内が出ていたが、気付かない人も多そう。
連結を渡って、ボックス席(セミコンパートメント)の2号車に入ってすぐの海側にある。予備知識があっても、気付かないで通り過ぎてしまいそうな場所。
狭い!
奥行きも長くはないが、間口が狭く、ひと1人分。元は車内販売準備室のような部屋だったのか。

左側がセルフレジで、売り物は正面部分のみ。
下の冷蔵庫には、緑茶(ボトル缶コーヒーも?)と沿線のリンゴジュースなどソフトドリンク。冷蔵庫の上が、お菓子・おつまみ、グッズ類。弁当やアルコールを売るのは無理にせよ、ラインナップは貧弱。アイスクリームも、ホットコーヒーもない。
支払いは、現金は不可。交通系電子マネーとクレジットカードが使える。

ひと昔前の特急列車や新幹線には、飲料の自動販売機があったものだが、管理が大変なのかなくなってしまった。こういう小規模無人売店のほうが、管理は楽なのかもしれないが、これだったら自販機でもいいような気もしてしまう。


青森・弘前側で、奥羽本線と五能線が接続する川部駅。2023年3月に無人駅となり、5月27日にコンパクトな新駅舎ができた。
この時点では、役目を終えた旧駅舎がまだ残っていた。

この辺りの、小さめの古い有人駅によくあるような、木造白壁の駅舎。形式上は、駅開業と同じ1894(明治27)年の建物で、全国的にも相当古い駅舎らしいが、その後、いったん焼失したとの話もある。
駅事務室のドアに大きな「かわべ」


リゾートしらかみ4号は、青森・新青森・弘前から乗車して、五能線内各駅で降りていくという使いかたをする乗客が多い。先に進むにつれ、車内の乗客は減っていく印象。
今回、おそらくいちばん多くが降りたのが、ウェスパ椿山駅だった。
写ってないけど20人は降りた
ウェスパ椿山といえば、その名の由来となる施設が、2020年10月に閉鎖され、大部分が解体されることになっていた。写真左の「物産館コロボックル」は営業存続。
奥・海寄りには建物(コテージ?)がまだ残っていたし、スロープカーも残っていたと思う。車窓からは解体工事現場などは分からなかった。

下車した人たちは、駅前で待機していた黄金崎不老ふ死温泉の送迎バスに乗りこんでいた。
ウェスパ椿山駅は、単なる送迎地点になってしまった状態。不老ふ死温泉へは、隣の艫作(へなし)駅のほうが近く、ウェスパ椿山駅開業前は、リゾしらも停車していた。

乗客がまばらになって、十二湖駅では乗降ともなく、秋田県内へ。能代駅・東能代駅から、直通列車&特急列車代用として秋田まで乗る人がちらほら乗車。
奥羽本線を南下し、終点秋田の1つ前の停車駅、追分到着を告げる、堺正幸さんの自動放送が流れていた時のこと。
「まもなく追分です。お出口は右側です。男鹿線はお乗り換…急停車します。ご注意ください。(全部堺さんの声)」
聞き流しそうになったが、通常とは違う。
列車は急減速。
もう一度「急停車します。ご注意ください。」が流れ、ジーン・ウィルソンさんの英語で「Caution. エマージェンシーブレーキなんとかかんとか」と続いた(2回繰り返し)はず。

その後、車掌から、踏切の異常検知で停止する旨放送。幸い、支障はなかったようで数分後に運転再開。

JR東日本の最近の車両では、非常ブレーキ操作に連動して、注意喚起の自動放送が流れるようになっているとのこと。車両型式によって言い回しは異なり、英語はCautionでなく「Attention please」で収録されているほうが多いらしい。
今回は、追分到着の通常の自動放送の途中に重なって流れ、(堺さんのトーンもさほど違わなかったので)目立たない注意喚起になってしまった。


ところで、JR東日本は7月24日、リゾートしらかみのような「のってたのしい列車(いわゆる観光列車)」の指定席料金を値上げすることを発表した。
これまでは、通常530円・閑散期330円だったのが、2023年10月から通年で840円になる。

わずか500円で長距離でも快適に移動できるので、乗り得だと思うとともに、もう少し“受益者負担”があってもいいとも考えてはいた。
座席レベルはだいたい同じ、首都圏の普通列車グリーン車料金は、51キロ以上で800円(休日)だし、JR九州なんか、キハ40系を改造して、特急料金を取るような観光列車があるのだから。
ただ、上記、秋田~能代など、観光目的でない、短距離の快適な移動手段、あるいは列車本数が少ない五能線内相互での普通列車代わりとして利用する人には、少々手が出しにくくなってしまうかもしれない。

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