広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田が舞台

2014-06-30 00:22:23 | 秋田のいろいろ
秋田が舞台の映像作品が、もうすぐいくつかテレビで放送される。
●サザエさんオープニング
フジテレビ系のアニメ「サザエさん」のオープニングで、秋田県の風景が描かれている。
4月から6月までが「春バージョン」で、7月から9月までは「夏バージョン」になるとのことだったので、次回7月6日放送から新しくなるはず。
どんな風景が描かれるか。続きはこちら


●こころ旅
視聴者から寄せられた手紙にしたためられた「こころの風景」を火野正平が自転車で訪ねる、NHK BSプレミアム「にっぽん縦断こころ旅」。
現在は「2014年春の旅」として、3月31日から7月25日まで14週(本放送日基準・お休みの週は除く)かけて愛知県から日本海側ヘ出て北上し北海道へ至る行程を放送中。新潟県と北海道は2週かけて、新潟では佐渡ヶ島にも渡った。

今日6月30日から7月4日までは秋田県が、翌週7日から11日までは青森県が取り上げられる。(先週は休みで、秋田から北海道まで一気にラストスパート)
両県とも昨年10月以来で、秋田県は3度目、青森県は4度目の旅となるはず。

放送は、月曜は手紙の“ボツネタ”や火曜以降のさわりをダイジェストで紹介する「月曜朝版」。
本編は火曜から金曜で、朝に14分間の「朝版」、夜に29分の「とうちゃこ版」が放送される。(とうちゃこ版はその週の土日に再放送あり)
朝版は目的地前で終わってしまうし、とうちゃこ版でも最初から放送されるので、とうちゃこ版だけ見れば済むけれど、別編集なので朝版だけのシーンもあるらしい。


放送の前の週までにロケを済ませているので、正平さんたちは少なくとも秋田県の旅は終えていることになる。
正平さんが秋田県内のどこを訪れるのかは、放送を見るまで分からないものばかりと思っていたら、番組表(NHK公式やテレビの電子番組表など)では、市町村名が既に明らかになっていた。

それによれば、火曜から順に 由利本荘市、秋田市、三種町、小坂町 とのこと。
ちなみに2011年春の旅では、にかほ市、湯沢市、男鹿市、大館市、昨秋は八郎潟町、男鹿市、横手市、湯沢市が目的地だった。

ところで、当ブログのようなgooブログの無料版ではアクセス解析ができないのだが、ちょうど先週、無料版利用者でもおためし版としてアクセス解析を利用できた。(と言ってもしょぼい解析で、アクセス解析だけを目当てに有料版にするくらいなら、他のブログサービスに乗り換えたほうがいい)
それによれば、毎日のページ別閲覧数では、トップページに次いで昨秋のこころ旅の記事(上記リンク先)が見られていた(毎日50~100ページビュー)。それに、「こころ旅 本荘」といった検索キーワードでたどり着いたアクセスが若干あった。ロケ隊に遭遇した人が検索したのだろうか。

秋田市が初めて目的地となるわけだが、こころ旅のパターンからして、どんな場所が選ばれたのか見当も付かない。
大森山や仁別のような山だったら坂で正平さんがはあはあ大変そう。あるいは海や川か、はたまた街中や郊外の何でもないような場所になるか…
【30日追記】月曜朝版では、高所恐怖症(特に橋を怖がる)の正平さんが、雄物川に架かる雄物新橋を怖がりながら新屋(栗田町)側から勝平側へ渡るシーンが放送された。7号線(南バイパス)方面から坂を下って左折して新橋に入ったようだ。
ということは、秋田市中央部~北部が目的地の可能性が高い。

どんな道中になるかも含めて、別記事にするつもりです。


●昔の角館
さらに、昔の角館の風景が7月12日に放送されるはず。
BSジャパンで土曜の夜に寅さん(男はつらいよ)シリーズを順に放送しているが、その38作、1987年8月公開の「男はつらいよ 知床旅情【5日訂正】知床慕情」で、角館もロケ地の1つだったようだ。マドンナは竹下景子。
【7月12日追記】角館は冒頭(主題歌の前)のシーンの舞台だったようだ。

ほかに寅さんシリーズでは、1985年夏の35作「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」で、平田満の実家という設定で、鹿角市が舞台になっていた。国鉄末期の陸中花輪駅(現・鹿角花輪駅)、鹿角の街中の「松風」という造酒屋、スキー場(夏なので雪はない)が映っていた。【7月6日追記】スキー場は「水晶山スキー場」とのこと。

寅さんで秋田でロケが行われたのは、おそらくこの2作だけのようだ。
26年に渡って48作品作られた映画にしては、あまり多くない気がする。ちなみに青森県も同じくらいだが、1971年正月の7作「男はつらいよ 奮闘編」では、弘前から鰺ヶ沢にかけての五能線や弘南バスが登場する。

数えたわけでなく感覚的には、寅さんが行く先は、北海道と九州など西日本が多いような気がする。
同じ山田洋次監督の「釣りバカ日誌」では、2004年の「釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?」で秋田県内各地が舞台になった。


以下はついでに、NHKの2つの連続ドラマの舞台。ドラマの舞台になった土地では観光客が増加するという。
●大河ドラマ
日曜夜の大河ドラマ。基本的に史実に基づく歴史ものだから、どうしても舞台に地域的な偏りは大きいと思われる。ロケをするにしても、必ずしもその現地で行うとは限らない。なお、ネット上には過去の舞台の一覧表のような資料は見当たらなかった。

秋田は、1993年の「炎立つ(ほむらたつ)」で後三年の役が描かれたので、それが該当。ロケが行われたかは不明。
青森は、弘前周辺が舞台の1986年の「いのち」。橋田壽賀子脚本、三田佳子主演。戦後が舞台で、歴史上の人物でない人が主人公という異色の大河ドラマだったが、人気はあったらしい。
ラグノオささきのお菓子「いのち」や、主人公の名前やドラマの内容からリンゴの品種「未希ライフ」が命名されるなど、青森では今にも影響を残している。
僕は青森が舞台なのは分かっていて何となく見た記憶はあるが、細かなストーリーや舞台は覚えていない。


●朝ドラ
NHKの朝の連続テレビ小説は、これまでにすべての都道府県が舞台になった。
完全なフィクションだから舞台は自由に設定できるし、昨年の「あまちゃん」の大ヒットもあって、誘致に乗り出す所もあるようだ。

先に青森を見ると、1971年(年度通して)の「繭子ひとり」。
原作は八戸出身の三浦哲郎(中学校の教科書にも載っていた「盆土産」の作者)、山口果林主演。宮城、広島、石川などとともに、八戸市と三戸町が舞台になったそうだ。

あとは、当時はけっこう話題になって、別枠で続編にもなった2000年度前半の「私の青空」。内館牧子作、田畑智子主演。
下北半島の大間町が舞台で、「大間のマグロ」が有名になったのもこのドラマが一役買っているか?
Wikipediaによれば青森はこの程度らしく、意外に少ない。津軽地方は一度も舞台になっていないことになる。


では秋田。
1976年度前半の「雲のじゅうたん」は角館町。田向正健作、浅茅陽子主演。
1981年度前半の「まんさくの花」が横手市。高橋正圀作、中村明美主演。

僕はどちらも記憶にないが、当時を知る人には「雲のじゅうたん」が今も強く印象付けられているようで、「まんさくの花」はそういえばあったっけ? 程度の人も少なくないようだ。
ちなみに、横手市増田町の日の丸醸造がドラマにちなんで「まんさくの花」という日本酒を製造している。

Wikipediaでは、以上2作品だけが秋田が舞台の朝ドラとされている。


昨年だったか、秋田県議会で、「『あまちゃん』のように朝ドラを秋田に誘致してはどうか」という質疑がされたようだ。
それを伝える新聞記事でも、「過去に秋田が舞台となったのは『雲の~』と『まんさく~』の2作のみ」といった記述があった。(議会中での直接の質疑応答ではなく、記者が調べたか、新聞社が県に問い合わせたかのような書き方だったはず)

ところが、少なくとももう1作、秋田が舞台になっていて、僕は覚えている。
※全編通しての舞台ではなく、部分的にロケが行われた形なので、そういう意味では上記2作とは異なるのかもしれない。

1992年度後半の「ひらり」である。
脚本は後に「私の青空」など多数のドラマを手掛ける、秋田市出身の内館牧子。その名が広く知られた初期の作品ではないだろうか。(内館さんは魁にエッセイを執筆するなど、今も秋田と縁が深い。上記の議会の「2作品のみ」の時、問題にならないかと気をもんだが、気付かれなかったのかスルーしてくれたのか)
主人公・藪沢ひらりを演じたのは石田ひかり。朝ドラの主演は、無名の新人が選ばれる時と、既に活躍中の若手が選ばれる時があるが、この時は後者。
主題歌は当時としては珍しく歌詞付きで、ドリームズ・カム・トゥルーの「晴れたらいいね」。ドリカム12枚目のシングルであり、代表曲の1つとしていいだろう。

舞台は(放送当時としての)現代で、内館さんらしく相撲がテーマ。
だから主要な舞台は両国なのだけど、その名も「寒風山(かんぷうざん)」という四股名の秋田出身の新人力士がいて、その関係でひらりたちが秋田を訪れるシーンがあって、秋田ロケが行われた。
Wikipediaによれば、寒風山はひらりのいとこの加賀谷久男という人物だそう。(秋田らしい姓だ)
秋田市の広小路のお堀沿いの歩道をひらりたちが歩き、それをお堀越し(中土橋から)に撮影したシーンがあり、後ろを市営バスが走っていたのを覚えている。男鹿の寒風山のシーンもあったか。
あと相撲部屋が「梅若部屋」だったのは、秋田民謡の大御所「浅野梅若」にちなんだものだろうか。


鍵本景子、渡辺いっけい、花沢徳衛、石倉三郎が出ていたのは覚えていて、いずれも僕はこのドラマで初めて知った。寒風山役は小林稔侍の長男・小林健。
他にも、両親役が伊武雅刀、伊東ゆかり、梅若部屋の親方が伊東四朗、語りは倍賞千恵子。さらに三遊亭楽太郎(現・圓楽)も出演していたようだが、ほとんど記憶にない。(当時は高校生で毎日見ていてわけではないけれど)
そう言えば、その時の新聞報道では、伊東四朗夫人が五城目出身だと書かれていた(たぶん)のを思い出した。ちなみに「私の青空」にも伊東四朗が出演している。



最近は「フィルムコミッション」として各地でロケーションの誘致やお世話が行われているが、秋田県は角館以外ではどこかやっているだろうか。(大曲にもあるようだが、公式ホームページでは実績が2013年2月で止まっている)
秋田県が韓国ドラマのロケを誘致して、最初はそれなりに経済効果があったようだが、2度目は失敗した経験もある。考え方も好みも違う海外の人に日本の映像を見せて、そこに行こうと思わせるのは、相当難しいと思う。
秋田ならではの風景や雪景色など、国内向けにも魅力的な撮影地は少なくないはずだし、まずは国内向けの誘致をしたほうがいいのではないだろうか。

【2017年7月1日追記】2017年6月には、秋田県知事と秋田市長らが東京のNHKを訪れ、秋田が舞台のドラマを作るよう要望をした。秋田出身のモデルにできそうな人物のリストも渡したとか。

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5 コメント

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Unknown (雪こまち)
2014-06-30 18:21:57
秋田が舞台といえば、昨年公開された「遠くでずっとそばにいる」という映画がありますよ!
全編秋田市ロケでたしか倉科カナさんが主演だったはずです。
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秋田ロケ (FMEN)
2014-07-01 00:28:43
昔めちゃイケで「一番芸能人が来ない秋田でどんだけ知名度あるのか」という理由な全編秋田ロケがありました。
さらにおかげでしたでも野猿のCDを売るために木梨が男鹿に来て「こんな田舎じゃ」とぼやいてました。
どちらもバカにされた企画ですが、今になると豪華で自慢出来るロケでした。
ドラマは2時間ドラマでよく秋田が選ばれてますが他はめっきりですね。
でも、秋田発の朝ドラマって今なにが舞台になるんでしょうか。
アンやゲゲゲみたいな話は難しそうですし、いっそ通町や土崎あたりの町娘とか?
返信する
ドラマのロケ地 (あんなか)
2014-07-01 05:29:35
寅さんシリーズでは84年公開、マドンナ役が大原麗子さんのの男はつらいよ寅次郎真実一路です。
冒頭に宇宙怪獣ギララが出てくると言えばピンと来るはず。
此処のロケ地が茨城県の何の変哲も無い「森の里団地」とう住宅地。
でも不思議に印象に残ってロケ地を尋ねたことがあります。
てっきり霞ヶ浦の湖畔と思ったら牛久沼でした。

秋田市のロケ地で印象に残っているのが
1973年秋田放送開局20周年記念として誘致した
平幹二朗さんと丘みつ子さんの日テレ系土曜の女シリーズ「殺意を呼ぶ海」。
平幹二朗さん扮する医者が住む邸宅としてロケされたのが免許センター近くの今は無き千秋薬品の青山さんの別荘でした。
随所随所の秋田市が出てくるのですが
都会的風景として山王十字路から見た秋田銀行本店でした。
ちなみにストーリーは殆ど覚えていません。
夜遅く時間も短くしかも後味の悪い暗いドラマとあってはしょうが無いのかも知れません。
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ザ・ラスト・ショット (りお)
2014-07-02 13:47:41
秋田が舞台といえば、この夏にNHK秋田が地域ドラマを作るとアナウンスしていましたね。
バスケットボールのドラマだそうです。
今日確認すると、8月はじめに行う撮影のエキストラ募集が出されていました。
永井大さんと松田悟志さんという方が出られるようです。
永井大さんは知っていますが、松田悟志さんが分からずに調べてみたところ、仮面ライダーに出ていた方なんですね。
竿頭の撮影もあるようですよ。
一応、全国放送みたいです。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2014-07-03 23:24:21
>雪こまちさん
そうでしたね。千秋公園のほか、病院の設定で美短(現・美大)が使われたりしたようです。
弘前の「奇跡のリンゴ」など、最近は地方ロケの映画が増えているような気がします。

>FMENさん
秋田は自然、温泉、男鹿・角館は定番でしょう。だから2時間ドラマにはうってつけなんでしょうね。
後ほかには、となると…

>あんなかさん
「寅次郎真実一路」は先日、BSで見ました。
常磐線沿線なので、現在なら遠距離通勤としては珍しくもない立地に思えますが、劇中ではずいぶんしんどそうに見えました。
単発ドラマだと中身は印象には残りづらいのでしょう。1973年の秋田市内の光景は興味深いです。
いろいろなドラマや映画の端々を集めれば、各地の貴重な昔の光景の記録になることでしょう。

>りおさん
最近は、NHKの地方局がドラマを作ることが多いです。数年前には山形のご当地アイドルものとかあったはずです。
記念事業や地元宣伝のほか、おそらくスタッフの育成というか技術習得の目的もあるのでしょうか。
せっかく作っても、単発だと、作る側も見る側も、あまり印象や記憶に残らないで終わってしまう気もして、ちょっともったいないと思います。
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