広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

三島のバス

2012-06-26 23:57:02 | 旅行記
人口約30万人の秋田市には、市内の路線バスを運行する会社が1社しかない。秋田中央交通の独占。
かつては秋田市営バスもあったわけだが、行政改革の一環で市営バスのあり方が議論されていた時、中央交通の社長が「秋田市の規模の都市なら、路線バス会社は1社でよい。うちが全路線を引き受けます」と言って、現在の体制となった。(要は自分の会社の保身のような気もするけど…)そして、今のありさま…


静岡県三島市は、人口11万人。※旅行記が中途半端でしたが、直前の記事三島市についての記事
某社長さんの理屈だと、バス会社は1社で充分なことになるが、主に3つのバス会社が路線バスを運行しているようだ。(各バス会社の関連会社が運行している路線もあり、実際の企業数としてはもっと多い)
秋田と三島では、周辺市町村の人口や施設・観光地の分布、人の動きが異なるという事情(三島のほうが活発)があるのだろう。
一方で静岡市のようにもっと大きな都市なのに1社独占の町もあるわけで、単純に人口がいくらだから何社と決め付けることはできないと思う。そういう意味で、ワタナベ社長さんのおっしゃった理屈は、僕には理解できない。

そんなわけで、冒頭の写真のように、三島駅南口にはいろいろな塗装のバスが待機している。
三島の路線バス各社の車両の塗装は、復刻カラーや組織再編で以前の会社の塗装をそのまま使っているなどしているため、会社の数以上に何種類もあって、把握し切れない。※以下に紹介するバス会社名は間違っている可能性があります
オレンジ色の「沼津登山東海バス」

同じく沼津登山東海バスだけど、「箱根登山バス」から移籍し以前の塗装のままのもの

レオくんがいる“ライオンズカラー”の「伊豆箱根バス」

車両の行き先表示のスタイルも、各社で異なる。顕著なのは車両側面の矢印式の表示。
表示器のメーカーごとの差異が大きく、さらに各バス会社で使い方が異なるため。
 伊豆箱根バス
秋田中央交通利用者には、親しみを感じる表示だ。
それは、メーカーが同じ(降車ボタンでおなじみのオージ製)であり、4つの縦書き経由地が左から右の順(→)であるため。
中央交通と異なるのは、上段の横書き部分。秋田では系統番号と経由地が表示されるが、伊豆箱根バスでは「JR沼津駅 行」と行き先が表示される。
でも、上の写真の場合、縦書き右端にも「沼津駅」があってダブっていて、意味がないと思う。
なお、始発バス停の発車前は、両社とも、案内文がスクロール表示される。
伊豆箱根バスの80周年記念復刻塗装らしい
このバスは、
縦書き経由地が右から左と逆(←)! ※始発発車前なので上段はスクロール表示
オージの側面LED装置は、矢印の向きを左右両方に変えられることが特徴。
実は、全国的には左向き(←)で使っているバス会社のほうが多いような気がするが、伊豆箱根バスは右向きと左向き両方を混在させている。
もしかして、上り下りで使い分けている(文字の表示場所を固定して)のかもしれない。
秋田のような駅と団地などの終点を単純に行き来する路線形態ならともなく、ここは三島駅-沼津駅のように駅どうしを結ぶ系統もあるので、どっちが上りでどっちが下りか分かりづらく、戸惑いそう。

富士急グループ各社
富士市の記事でも登場した富士急バスグループ各社。
これは三島でなく富士市~富士宮市の路線の表示
富士急ではレシップというメーカーの表示器を使っていると思われる。
オージと並んで高いシェアを誇るが、矢印がLEDではなく蛍光シールみたいなのであるため、向きが左向き(←)で固定されている。
レシップの装置は文字が大きくて太いものの、視野角が狭く、角度によっては読みづらい場合がある。(個人的にはこっちのほうが好き)
上の写真では、上段は伊豆箱根バスと同じく、行き先を表示している。やはり側面とダブっていて無駄じゃないでしょうか。また、側面には系統番号が表示されていない。

富士急のハイブリッド車
富士急のハイブリッドやCNGなど低公害車両は「エバーグリーンシャトル」として専用の塗装になっている。
それにしても、行き先表示の内容がおもしろい。「遊園地 ぐりんぱ YETI イエティ」。
「遊園地」以外はどれも何のことだか分からない。「イエティ」ってヒマラヤの雪男?

答えは、どれも施設の名称。
裾野市に富士急行系列の「フジヤマリゾート」という観光施設があり、その中の施設。
「ぐりんぱ」は遊園地。イエティは正式には「スノータウンYeti」でスキー場。
その側面表示
今度は「サファリー」が出てきた。サファリ→イエティとなアフリカ経由ヒマラヤ行きみたいだ。
「サファリー」とは、有名な「富士サファリパーク」のことのようだ。
施設名は「富士サファリパーク」だが、運営企業名は「富士サファリーパーク」で、「リー」と伸ばすようだ。なぜか企業名を表示してしまっている。
富士サファリーパークは、富士急系列ではない。だから正面には表示せず、側面だけの登場なのだろうか。
そして、上段の行き先は「YETI」と英語(なのか正式名称なのか)。

富士急の表示は、けっこうアバウトみたいだ。
最後にこちら
縦書きの左端が「GPO」。ってなんだ?

上段の日本語で分かってしまうけれど、これも有名な「御殿場プレミアム・アウトレット」。
上のほうの写真のように、正面の表示も「プレミアム/アウトレット」と小さい字で2行に分けて、やや苦しい表示。
御殿場プレミアムアウトレットを「GPO」と訳すことは、なくはないようだが、一般的ではないようだ。表示器の文字数・ドット数の制限があるのでしょうけれど…
※秋田では、以前「ニュータウン御野場」を「ニュー御野場」と表示していたことがあった。


三島市に限ったことではないが、装置メーカー、地域や自治体内、共同運行するバス会社の間で書式や表示内容・方法について、もう少し統一された基準があってもいいかもしれない。

※静岡旅行の関連記事(食べ物編)はこちら
2017年春の三島のバス

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