広く浅く

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秋田駅北東の道

2018-08-10 00:30:22 | 秋田の地理
秋田駅西口側の北側で区画整理事業が行われていることは何度も取り上げている。
そこから線路を挟んで反対側でも、別に区画整理が行われている。あまり縁のない場所なので、これまで取り上げずにきてしまっていた。

「秋田駅東第三地区土地区画整理事業」で、45.5ヘクタールを平成5年度~平成42年度にかけて実施。
新しい道路としては、手形陸橋の通りと交わる手形山崎町交差点から南下して東口(のちょっと東側)までが2011年頃に開通済み。その通りと交わって西側へ抜けるアンダーパスは未着工、東側の住宅地を進む道は徐々に開通している。


さて、秋田駅から秋田大学手形キャンパス、あるいは秋田東中学校や秋田高校方面へ行く場合、東口を出てこの区画整理エリア内を抜けるのが最短ルート。駅から秋大正門までは1キロほど。
車では、道が狭い上、大通りに出るのが難しいが、徒歩や自転車ならここを通らない手はない。

区画整理の進行に伴い、この道に少しずつ変化が生じている。現状を見てみよう。
秋田駅東口を出て、駅本体とは別の自由通路・Weロード出入り口を過ぎ、線路(車両が待機する留置線)沿いに北へ進む。
線路と反対側に広い歩道がある

この区画整理事業を取り扱う、秋田市の出先機関である工事事務所があり、そこで車両の道路は右(東)方向へ曲がる。
歩行者・自転車は、さらに線路沿いに直進できる。明確な道路標識などはなく、ラバーポールと誘導矢印設置で、車を入れないやり方。車が入れない区間は100メートルほど。この付近(この道の下の横方向)にアンダーパスが建設されるようだ。
北端から駅方向を振り返る

今度は区画整理が進行中と思われる、新しい家が建ち並びつつある道。これまでよりは道幅が狭く歩道はなく、生活道路の趣き。

やがて、昔からある歩行者用屋根付き跨線橋、その奥に手形陸橋が見えてくる。
屋根付き跨線橋から先は、跨線橋同様昔からある道で、手形陸橋の下をくぐって、手形郵便局前を通って秋大方向へつながる。

このルートが確立されたのは、わりと最近(2011年の広い道路ができた時?)。
それまでは、歩行者専用区間から屋根付き跨線橋までの間は線路沿いの道そのものが存在しなかった。
そのため、線路からそれて東方向へカーブして、手形陸橋の下をくぐる道ではなく、もう1本【10日訂正・厳密には2本】東の道で手形陸橋の坂の下・山崎町交差点のすぐ近くに直接出ていた。

その当時のルートをたどってみようとしても、区画整理の進行によって、道路の形状が変わってしまった部分があるようで、新しい住宅地の中を進んで、工事事務所のところへ出て、若干遠回りになってしまう。
また、工事事務所の北側の歩行者専用になっている区間は、かつては車両も通ることができた。上の写真で、歩行者専用なのに幅は広く、真ん中に縁石があるのは、歩道が区切られていた名残り。路面や柵が古びているのもそのため。

区画整理の初期段階からこの道路(記憶では1995年1月にはあって、東口へ回送する市営バスも通っていた)はあり【10日追記・着工前からあったと思われる。末尾の追記参照】、東口と秋大方面を行き来するには、歩行者も車もそこを通るのが唯一のルートで、通行量は多かったと記憶している。
区画整理が進んで、車は広い道路へ流れ、以前からの道は形を変えて歩行者の最短ルートになったことになる。


さて、線路沿いの新しい道のうち、1区画分・数十メートルだけが、いつの間にか、
先の建物があるところ

バリケードで封鎖?!
工事現場にある「車両通行止」の看板が立てられている。歩行者は(状況からして自転車など軽車両も)通行できる。
ただ、道路やライフラインの工事が行われている気配はなく、車両通行止めだけが続いていた。

最近通ると、看板に以前はなかった紙が貼られていた。
「車両通行止めについて」
区画整理工事事務所が「実施主体」で、「通行止期間」は平成32年すなわち2020年3月末までの予定。通行止めの理由や目的みたいなのは書かれていない。

だけど、歩行者の立場としては、この車両通行止めの理由は想像が付くし、何よりもありがたい。
ここは道幅が狭い。そして、道が一直線ではないし、道路際まで建物がある場所もあった。そこを車が通れば、車どうしのすれ違いが困難だし、見通しの悪い角で出会い頭にぶつかるなど歩行者に危険を及ぼす可能性もある。ここに限ったことではないが、周囲の状況を把握できないのか、不適切な運転をする者は少なからずいる。

そのような車両を締め出すために、わずかな区間を長期間、車両通行止めにしたのではないだろうか。ここを車が通らないようにすれば、歩行者が多く通るルートと車を分離することが可能なはずだし、付近の道路が碁盤の目に近い配置になっているので、手形郵便局方向から来た車両は、手前で左折すれば大きな影響はない。
道路の形状や規制を設計段階から充分に検討しておけばもっと良かったのだろうけれど、これでもなかなか考えてくれているのではないかと、評価したい。
Googleマップに加筆。茶色い線が今回たどったルート。オレンジ色は昔の大まかなルート
2020年4月以降には、別の道ができるなどして、また違った形になるということなのだろうか。

【10日追記】秋田駅東側には、かつては貯木場があり、そこから秋田大学正門前を通って旭川をさかのぼるように「仁別森林鉄道」が通っていた。森林鉄道は昭和40年代初めまでに廃止されたが、上の地図のオレンジ色のルートが、その廃線跡ということらしい。
また、工事事務所の並びに、東北森林管理局のアパート(官舎)があるが、それも貯木場の名残りか。

2020年の変化

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