広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ニューシティ 庇とエレベーター

2021-06-10 19:32:49 | 昔のこと
秋田ニューシティの思い出3回目(前回は遠景)。今回は特記なきものは2009~2010年撮影。
まずは、客用出入口周辺。
東辺。元市営バス265号車だったバス
出入口がある東辺と北辺は、歩道がない市道に面していることもあるのだろう、道路沿いの敷地を歩道同然に開放し、ひさしも付いていた。駐輪場も(明確に指定されていたかは忘れたけど)ここだった。
ドーム状のひさしで、銅らしき金属がふかれ、支えのアームには丸い穴が開いているという、独特のデザイン。何かモチーフがあるのか(形は稚内の「北防波堤ドーム」をちょっと連想)重苦しい印象があったが、今見れば悪くないかも。
よく見ると、屋根の端に、屋根と同じ金属製の箱状の大きな樋らしきものが付いていた。雪が道路へ滑り落ちないような仕掛けでもあったのか。

1回目の記事の通り、東辺には南北それぞれに、ドア3組の幅の出入口。
この2つは同格の玄関だと思っていた。しかし、2010年のニューシティ最後の正月の記事を見たら、門松は北側のほうが大きいものが置かれていた。
南側入口横から北方向。ひさし内は昼間でもオレンジ色の照明が灯っていたようだ
一方、南側玄関の南には「定礎」板がはめられていた。上の写真手前の赤い所。
解体着工後撮影のせいか、枠右下に傷あり
オープン前月の昭和56年5月付。「辻 兵吉」などとは書いていない。

小さい玄関が1つあった北辺。個人的にはこちらが懐かしいが、記憶は薄れてしまった。
手前がエレベーターのある北東角
北にもひさしはあるが、その出入口のところで終わっている。以降、西方向にも歩行者スペースは続くが、路面もタイルからアスファルト舗装になり、自転車が長く放置されることもあったはずで、扱いが悪くなる。ミスドやせきや方面との行き来も考えれば、ギリギリまでひさしを延長しても良かったかも。
【16日追記・オープン当初、この辺りがドブ臭いことがあった。】

こちらの出入口は、ドア2組分の幅。
ドアとドアの間に、北都銀行のATMがあった。秋田銀行は末期はエレベーター前にあったけど、最初はどうだったか??【11日追記・コメントで教えていただいた。当初の秋田銀行ATMは、南側出入口そばにある、階段付近にあったとのこと。そう言われればそうだったかも。】
屋根なし部は照明も簡素、草も生える
以前も紹介したように、ここの壁に何かの表示板があって塗り直されず、その看板が取れたようで、
オープン当初の外壁の色が見えていた

ひさしの下の店内側は、テナント部分に当たり、ショーウインドウになっていた。
東辺
ひさしの下にまたひさしがあり、白いヒラヒラに「NEW CITY」ロゴ入り。
窓の中には耐震補強材が入っている。ダイエー撤退後のリニューアル時に耐震改修をしたのか? だったら取り壊す必要があったのか…


交差点のある北東角にあったのが、ガラス張りエレベーター。
※これを「シースルーエレベーター」と呼ぶこともあるようだが、現在は吹き抜けの中などにあり、もっと丸見えのシースルーエレベーターもある。昭和にはそんなのはまだなかったのだろう。
真四角の建物の「角」を面取りしたようにエレベーターが取り付けられており、壁や店舗・店内通路に対してエレベーターのドアが斜めの位置関係。
外から見て左の箱
外から見ると、エレベーターの箱が赤い。そしてその上下に小さな電球がたくさん並んで昼間でも点灯している。箱の上と下各2列ずつ。これはオープンから閉鎖まで変わっていないはず。
写真を見て気付いたが、閉鎖直前時点では、消えているものが少なくない。1つ置きに点灯している感じもするが、ランダムに消えている球もあって、正常ではなさそう。
電球は、記憶より小さい。昭和40~50年代辺りは、テレビのスタジオセットなんかでも電球を並べて灯すのが流行ったものだが、それと比べると小さい球で、21世紀の視点でもあまり野暮ったく感じない。

いよいよ内部へ。無断撮影ということになってしまいますが。
2002年8月ダイエー末期の屋上駐車場のエレベーター扉
屋上階なので天井が低いはずだが、ドア周りは他のフロアと同じ。
ニューシティのエレベーターといえば、このオレンジ色のドアが強烈。ほかではこんな鮮やかなドアのエレベーターは少ないと思うし、箱の外側も赤だったように、赤系統で統一したのか。ダイエーのイメージカラー(?)のオレンジ色を意識したのか。

エレベーターは日立製作所製。定員24名、積載1600KG。
店内から見て左が「NO.1」、右が「NO.2」。カゴ内の操作盤(ボタン)はそれぞれの外側に設置。
NO.1の内部。NO.2では操作盤はドア左側
外のボタンと中の階数ボタンは、黒い縁取りのほぼ正方形で中央が銀色、外周が電球色に光るもの。1990年代頃までの日立製エレベーターの標準。

写真を見てみると、カゴが記憶より狭く感じられた。では、秋田市内などほかのエレベーターと比べてみよう。※Youtubeにエレベーターの動画が投稿されており、そこから読み取りました。
・ポートタワー セリオン(1994年)日立、15名、1000kg。

・フォンテAKITA(1980年)日立、24名、1600kg。
ニューシティと同サイズながら、機種は同一ではないようだ。ニューシティにはない、自動運転中(エレベーター操作員が乗っていない)の表示灯があった。後述の通り、ニューシティでも操作員モードはあったようだが、表示はなかった。
ボタンは、当初はニューシティと同じだったが、2010年頃にボタンや表示灯が交換。それでもなお自動運転表示は残っている。

・秋田OPAは何度か装置全体が交換されているようで、秋田フォーラス時代では、三菱電機、13名、900kg。
箱の大きさは変えられないから、歴代大差ないだろう。ニューシティやフォンテより小さい。

・土崎ショッピングセンター(1979年イオン土崎港店)日立、27名、1800kg。
・イオン秋田中央店(1995年秋田サティ)日立、30名、2000kg。

・弘前のヒロロ(1994年ジョッパル、ダイエー弘前店)東芝、24名、1600kg。

・秋田拠点センター アルヴェ(2004年)の民間棟・店舗オフィスフロア、オーチス、24名、1600kg。

アルヴェのエレベーターはなんかでっかい気がしていたが、ニューシティと同サイズか。記憶なんていい加減。
郊外など車での来店を重視したショッピングセンターでは、低層でも大きい箱のエレベーターが採用されるようだ。ヒロロは小さめだが3基セット。

以前も書いたけれど、ニューシティオープンからしばらくの間(10年には満たないと思う)は、エレベーターガールが乗っていた(乗らない時もあった)。
当時は赤い制服だった、1階のインフォメーションカウンターのお姉さんが兼務。階数ボタン群の下にあるフタを下げて、そこを操作していた。階数を申し出るのを恥ずかしがって、カゴ内側面の車椅子用操作盤をいじる客がいると、怒られていた。おそらく車椅子モードに切り替わって、2台の協調運転態勢が崩れてしまうからだと思う。
前々回のフロア案内にあった「~の街」のフレーズを用いて、「ホビーライフの街、家庭電器と暮らしのフロア。4階でございます」と言って降ろしていたような気がしたのを、思い出した。

エレベーターからの眺め。今ではドローンを飛ばすか、近隣のビルに頼みこまないと見られなくなった、大町二丁目上空の景色。
NO.1から雨模様の大町一丁目・通町方向
エレベーターから見える北~東方向は、高い建物が多めで、そんなにいい眺めでもなかったようだ。

ひさしとエレベーターでまた1回使ってしまいました。もう1回続けさせてください

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
売り場表 (FMEN)
2021-06-10 21:59:14
上の部分の売り場案内も昭和の香りです。
ヨーカドーも似たような感じでした。
あちらは行けない売り場やスペースも書いてあったりしましてまたそれが気になってましたが。
そして魁側〜千秋北部の景色。
当時はまだ北部は未知の街でしたから、かなり見るだけでもテンションが。
返信する
Unknown (Unknown)
2021-06-10 22:06:21
秋田銀行のATMは、トイレのある方の階段の入り口付近に長らく設置されていました。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2021-06-11 00:01:42
>FMENさん
エレベーター内のドア上の、現在位置表示に合わせた表ですよね。うまく撮影できていないのですが、写真の最末期では、抜けたテナントに合わせてシールを切り貼りした寂しい状態になってしまっていました。
今のエレベーターは、階数の数字そのものを表示するタイプが多いので、同じ形式ではやりづらいですね。
エレベーターからの光景も、今思えば貴重です。この時は天気も悪く、乗り気でなかったのが悔やまれます。

>Unknownさん
日銀側ですか。そう言われればそんな気がしてきました。ありがとうございました。
返信する
Unknown (suzudada)
2021-06-11 12:40:33
庇には電球が連なっていた記憶があります。
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庇に電球 (taic02)
2021-06-11 22:42:57
これも聞いたことがあるような。自分で見た記憶はないですが。
知っていたつもりでも、知らないことのほうが多いようです。
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