広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

強風後の信号機

2021-01-21 23:38:21 | 秋田の季節・風景
秋田市楢山登町、県道28号・愛称(秋田市命名、ほとんど浸透していない)「南有楽町通り」。
国道13号、イオン秋田中央店側から来て、有楽町、秋田市中心部方向。
当ブログで何度か出てきた「刈穂橋東」交差点。丁字路が互い違いに2つくっついたような、交差点の中で赤信号で停められる場合もあるような、変形交差点。
左奥が刈穂橋、白い軽自動車がいる右から牛島旧道経由駅行き路線バスが出てくる
刈穂橋対岸は歴史がある馬口労町だし、城下町特有の鉤型の道路構造かと思っていた。ところが、明治の地形図を見ると、バスが出てくる(上写真手前右)道はまだできていない。1971年の地形図にもなく、1985年でやっと描かれていた。航空写真でも1960年代には細い道もなさそうで、新しい道なのだった。

県道は交通量が多く、カーブしていることもあって、信号機が3台設置されている。
左の信号機の周辺!

「時差式信号」の左は?

裏側から見ると、
「刈穂橋東」
いわゆる“交差点名の看板”、正式には「主要地点」の案内標識が、ひっくり返ってしまっている。130度くらいか。
9日の大雪の直前、7日夜の強風によるものと思われる。

英字なしの縦長・短冊形の表示板。信号機のアームに取り付けられた位置は、その長辺の中央ではなくやや下寄り。中央だと下を通る車に接触するため、上げているのだろう。
そんなわけで上部が飛び出た形になり、そこに風が当たって、てこの原理で回転しやすかったのかもしれない。
Googleストリートビューを見ると、2012年10月では普通だったものの、2015年8月以降は、わずかに(10度弱?)上を向いていた。同じ交差点の他の表示板は目立った変化がないことからしても、これだけわずかにネジが緩んでいたこともあるのかも。

冬は北~西から風が吹くわけで、7日に観測した最大瞬間風速も西の風36.9m/s。
この標識は南南西向きくらい。北や西から風が吹いたのなら、逆方向に回転するはず。また、この場所の北や西側には、ある程度建物があって風は弱まりそう。
停電が多発したように、いろんな方向から風が吹き荒れたり、建物で風の強さと向きが変わったりしたのだろう。
※刈穂橋東はこの後、2月26日までに、正しい向きに戻された。


年間を通して、強風は珍しくない秋田市。観測史上の最大瞬間風速では10位が37.8m/sなので、今回はわずかにランク外。1位は1991年の台風19号(りんご台風というのどかな命名がされた)の51.4m/s、2位は42.7m/s。千秋公園などで木がたくさん倒れた2012年4月の40.8m/sは5位。
今回のように信号機の表示板類が動いてしまったのは、前にも見たことがあった。
ほかにも、2012年には信号機のフード(ひさし)が外れてしまったものが散見された【23日追記・今回の強風ではフード外れは見ていない。風の吹き方などの違いか、近年はフードなしやカプセルフードなど信号機自体が変わったためか】。もう1つの強風の影響が、今回も発生していた。
手形陸橋の通り・手形側。野崎バス停付近から西方向
昨年取り上げた、手形陸橋の東へ続く通称がない通り
押しボタン式信号が6つ連続する通りでもあり、その時に付けた番号(西から順)で言うと、上の写真手前が3番で、奥が2番。ここにおそらく強風による変化が。
上と同じ向きで少し位置を変えて
上の2つの写真で、手前の右側と、奥の左側の車両用信号機。
西へ進んで手前が2番。奥の1番は影響なし
一直線の道路だから、正面を向いて道路と直角になっているはずの信号機が、そっぽを向いてしまっている。
上と同じ向きでズーム。左の信号機が向かって左(道路外側)を向いている

逆の東向き、3番の信号。左の信号機が向かって右(内側)を向く
↑この左の信号を真横から見ると↓
右・東側にずれている
柱とアームが一体化しているのではなく、円柱の柱に、高さと向きを調整できる可動式アームをボルトで固定しているようだ。【22日補足・加熱する時などに使う理科の実験器具「鉄製スタンド」のような構造。】
2番の南側の信号機は時計回り、3番北側は反時計回りに動いている。ボルトの締め付け具合などによって、信号機に風が当ったことで、柱を軸にアームごと動いてしまったようだ。
明らかに向きが違っているのは、通りの中でこの2つだけ。東西方向の道路だから、西から風が吹き抜け、締付けか周りの建物の影響などなのだろう。
また、主に東寄りでは、アームの形状や信号機のタイプも異なるので、同じ条件の風でも動きやすさは異なりそう。※冒頭の刈穂橋東は、円柱でもアームの固定方法が違うようで、回転はしなそう。

1991年の台風19号の時には、多くの信号機がこのように動いていたはず。当時初めて見て驚いた。
大きな交差点や視角制限された信号機で向きが変わってしまうと危ない。ここは誤認の恐れがないので、直ちには修正されないかもしれない。でも、すぐ近くに2階建ての建物があるから、もしかしたらその窓の中に直射してしまって、迷惑がられているかも。

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3 コメント

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Unknown (FMEN)
2021-01-23 20:28:26
自分が昔見た85年のミリオン図ではサティ通りが無くて、かわりに28号がそのあたりから共和町(凄い町名だなあ)方面を通過して牛島商店街を経て二ツ屋につながる感じでした。
そう見ると新しい交差点は確かです。
そもそも昔の28号、貧弱でしたよね。
有楽町は川反にある新政ゲートがあり歩道もなく、手形までは1車線、更に昔は協和に出るトンネルが無いから岩見三内でおしまい。
いまの意識では考えないほうがいいのかも。
返信する
実際はもっと強かった? (あんなか)
2021-01-23 22:08:33
瞬間最大風速35m/s級は1年に1回は吹いてるのですが今回は希に見る長時間停電に被害をよく見掛けるので
実際は40m/sまで行った気が致します。
何となくですが最近幾分弱めに計測されるような・・。
県南の人が言ってましたが「横手なんか積雪2mは軽く超えてたよ」とのことで横手はアメダス測定なので実際と誤差があるのかも知れません。
ところで中国も天候は完全自動測定になったので降水がないとNHK第2の気象通報では「天気不明」と発表されるように。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2021-01-24 00:11:39
>FMENさん
はっきりと記憶はないですが、有楽町~13号は今とだいぶ違いました。昭和末期に大きく変わった場所ですね。
じゃあ道路・交差点を計画する段階で、配置を工夫してくれても、と思いますが、いろいろあったのでしょう。
見た目が古い登町地下道もここにありますが、思ったより新しいのかも。信号サイクル、地下道廃止など改善の余地がありそうな場所です。

>あんなかさん
瞬間より平均的に強く吹き続けたということもあるかもしれませんが、気象台は勝平山や庁舎の影響で風が弱くなるとかあるのかもしれません。19日の積雪もデータより多く積もった感じがしました。
かなり細かい予報、予測が出せるようになった一方、実測は削られるのは皮肉で寂しい、というのは感傷でしょうか。
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