木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

四郎兵衛会所

2012年05月17日 | 江戸の風俗
吉原へは男性しか入れなかったかというと、そうではない。
奥底はドロドロしていても、吉原の表面上はきらびやかであって、花魁たちはファッションリーダーだった。その世界は女性にとっても魅力的であったには違いない。
吉原には男は誰でも無料で入れたが、女性は中からの逃亡防止で厳しかった。逆の言い方をすると、女性でも容易に吉原を見物できた。
それには大門をくぐってすぐのところにある四郎兵衛会所で切符(通行証)を買えばよかった。
客になり得ない女性は、入場料を払えという意味もあったのだろう。
四郎兵衛会所の存在は、関所と同じであり、吉原から不法に抜けだそうとする女郎は逮捕された。
会所は町の自身番と似ていて、遊郭内の治安を守っていたが、一番大きな役目は、女郎衆の逃亡防止である。
切手だけ持っていれば、女性は誰でもフリーパスだったとかというと、そうでもないだろう。きっと、会所の中には博覧強記な人間が詰めていて、切手を発行した相手をひとりひとり覚えていたに違いない。

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