たびびと

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懐かしいタクシー

2012年08月24日 | ペルーの風
6時2分、再度ドアの音。
今度は、待っていたノエリアだった。

「おはよう。雨はふってないわね」

ノエリアはホテルのフロントで、宿泊のことなど問題がないことを確認。
こちらを見て、微笑む。
「さあ行きましょう」


外で待機していたのは、昨日、バスターミナルからホテルに移動した旅行会社のジープではなく、現地のタクシーだった。
今日は1月1日元旦の早朝。
新年早々ということもあり、専属ドライバーへの仕事の依頼を遠慮したのだろうか。あるいは、単にコスト削減のためなのか。理由はわからなかったが、とにかくタクシーへ乗り込む。

久しぶりに乗る中南米の汚いタクシー。日本のタクシー、乗用車を思い浮かべてはいけない。

20年も走っているような奇跡の車体。ところどころ塗装がはげている。光沢もない。もちろんエンジンは頻繁にオーバーホールの手入れをしている。

シートには間違いなくダニがいる。すごい汚れとしみ。更にほこり。
かよわい日本人女性は、このタクシーには乗れないだろう。

車で移動すること10分。湖の港に到着した。
港には、早朝にもかかわらず、ちらほらと白人の観光客が見える。

「さあ、あそこのモーターボートまで移動して」

彼女が指差したのは、手前から6台ほど先のモーターボートだ。
モーターボートといっても、屋根付きで2階にも人が登れる展望台つきの中型ボート。船の定員は、20人程度に思われる。

ボートの間は隙間がある。といっても、わずか数十センチ。
移動のとき、ボートが揺れるので、その隙間がかなり広がる。この寒さで湖に落ちると、心臓麻痺の可能性がある。

一歩ずつ着実にボートを移動。妻の手をとることも忘れない。


無事、指示されたボートに到着。ホッとした。

「おはようございます。よろしくお願いします」
運転手さんに挨拶をする。


「他の観光客はまだか…」

「さあ、出発しましょう」
ノエリアが運転手に言う。

何と客はぼくと妻の2人だけだった。
日本の旅行会社アムネットが、現地の旅行会社ミッキーツアーに業務を委託。そのミッキーツアーがこのボートと契約し、運転手にいくらかを支払う。2人だけの客で、ボートの運転手さんにもうけがあるのか心配になった。ガソリン代だけでも結構かかるはずだ。


プーノの港をゆっくりと旋回する白いモーターボート。速度は50km程度まで上がる。

左手には、大型リゾートホテルが見える。船でしかそのホテルには行けないようだ。建設するときは、さぞ大変だっただろう。窓から客が湖を眺めている姿が見える。



多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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