Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

42nd IFLA @ Scotland

2005-07-07 | Great Britain

Friday, June 24, 2005
午前中、同僚と打合せをして雑事を住ませてから昼頃自宅に戻り成田へ。妻は韓国で開催されるシンポジウムに出席するため息子を連れて釜山に向かった。妻子を見送ってからフライトまでの空いた時間を仕事(プレゼンの準備)に充てた(悲)。待合スペースはAC電源(のそばの席)が取り合いだ。用を足すちょっと僅かの間に他の人にとられてしまった(笑)。みんな忙しいのね。

Saturday, June 25, 2005
早朝4時(現地時間)にパリに到着、乗り換えに約3時間あったので、まだ人影まばらなドゴール空港のPCスペースでまた仕事。結構はかどった。朝8時過ぎ、1年ぶりのエディンバラに到着。涼しい! シャトルバスで中心街へ。勝手わかった街は気楽である。それでもやはり懐かしい。終点で路線バスに乗り換えて予約してあるB&B(Ashden House)のあるメイフィールド(Mayfield)へ。ここも懐かしいところで僕が3年前にはじめてスコットランドにやってきて旅装を解いたのがやはりこの地区のB&Bだった。

荷物を預けて、街に戻る。今日の目的は書店での資料収集。なんとエディンバラ大学御用達の街で一古い書店ジェイムズ・スィン(James Thin)が違う本屋ブラックウェル(Blackwell's)に変わっていた。ショック。変わったのは残念だけど、地誌・町史のコーナーの充実ぶりはあいかわらず。むしろ増えた感じだ。帰りに買う本を物色して別の書店へ。今度は大型チェーンのウォーターストーン(Waterstone)。昼、マークス・アンド・スペンサー(Marks & Spencer)でサンドイッチとLIST(エディンバラ/グラスゴーの情報誌)を買って、プリンスィズ・ストリート・ガーデンズ(Prince's St. Gardens)へ。土曜のお昼とあってものすごい人出。

ところで、今年のエディンバラは大騒ぎである。もうすぐ、フェスティバルやその前夜祭フリンジのシーズンが始まるということもあるが、今年はそれに加えてG8サミット(パースシャーのグレンイーグルズ)が来月開催されるのに合わせて、様々なイベント、Make Poverty History(アフリカ救済)やLive 8(ロックアーティストのボブ・ゲルドフが主催)等、対G8の政治的集会が開催されることになっている。その余波に街は既に包まれ始めている。3秒間に一人の幼児が亡くなっているという世界の実態を改善することに貢献できたのだと、後生に誇れるような偉大な世代に我々はならなくてはならないというのが、彼らのスローガン。くだんのLISTもめずらしくそういった政治的なメッセージを強調している。もちろん、アフリカの困窮はかつてそこを植民地化した自分達(英国をはじめとする列強諸国)がことの発端なんだから、他国の政治やシステムを問題視したり、助成の手をさしのべる前に自ら反省しろという冷めた論調もあり、世論は決して一枚岩ではない。そうこうしているうちに、プリンスィズ・ストリートを関連のパレードがやってきた。

昼飯の後、ウェイバリー駅(Waverley Station)のネットカフェに行くが、なんとここも無くなってコンビニに替わっていた。15時過ぎ、ローヤルマイル(Royal Mile)経由で先の書店(Blackwell's)に引き返し、『MAKING EUROPEAN SPACE』という本を買い、ついでに行政コーナーでスコットランド自治政府(Scottish Executive)のフリーの資料をいくつか手に入れ帰路につく。BBに戻る。シャワーを浴びてから、チャイニーズのテイクアウェイに行く予定が、寝不足後の強行軍がたたってすっかり寝込んでしまった。目覚めたのはのは23時過ぎ(まだ薄明るい)。食べるものはあったけど眠気が勝った。

Sunday, June 26, 2005
朝食時、たまたま泊まりあわせた日本人と会い歴史、庭園談義に花が咲く。メドウ(Meadow Park)経由でローリストン・プレイス(Lauriston Place)へ。王立病院(Royal Infirmary)が郊外に移転したのを機に、その跡地と建物が複合ビルに修復されることを知る。エディンバラでできた唯一にして最高の友達 ボビー(Greyfriars Bobby)に挨拶し、キャンドル・メーカー・ロウ(Candle Maker Row)を下ってグラスマーケット(Grassmarket)へ。さらに、ヴィクトリアン・ストリート(Victorian St.)からキャッスル・ヒル(Castle Hill)に上がり、ラムゼイ・ガーデンズ(Ramsay Garden)を通ってマウンド(The Mound)に出る。ウェスト・プリンスィズ・ストリート・・ガーデンズ(West Prince's St. Gardens)で一休みし、シャーロット・スクエア(Charlotte Square)へ。ナショナル・トラスト・フォー・スコットランド(National Trust for Scotland)が管理するジョージアン・ハウス(Georgian House)を見学。関連資料を数冊購入。

ローズ・ストリート(Rose Street)のネットカフェ「EasyInternetCafe」でメイルのチェック(30分1ポンド)。マウンドに引き返し、そこから42番バスでジョージ4世橋(George 4th Bridge)の懐かしのイタリアン・レストランへ。日替わりスープとカプチーノで遅めの昼食。見知った店子さんはいなくなっていた。昼食後、チェンバー・ストリート(Chambers St.)経由でサウス・ブリッジ(South Bridge)に出、ニコルソン・ストリート(Nicolson St.)のブラックウェルへ。チェックしておいた『Landscape and Western Art』を購入。最寄りのバス停から8番バスに乗りメイフィールドのB&Bに戻り、プレゼンの準備。

Monday, June 27, 2005
会議初日。都心を迂回する45番バスで会場のヘリオット・ワット大学リッカールトンキャンパス(Heriot-Watt Univ., Riccarton)に向かう。9時スタートなので、朝食もとれずに、8時のバスに乗る。久しぶりに忙しそうな英国の朝の風景に触れて身が引き締まる思い。近所の雑貨屋で「Scotsman」を買い小脇に抱えてバスに乗る(←悪い癖)。ついでに「Scots Magazine」もゲット(←さらに悪い癖)。名門パブリック・スクール「George Heriot's School」のあるローリストン・プレイスでは、親の運転する高級車に乗って登校の子ども達が続々と降り立つ(エディンバラ中心街の文教地区で有名高校、大学等がひしめいている。どこの国も文教地区というのは皆同じような雰囲気をもっている。おしなべて、高台で、見るからに環境や治安が良さそうである)。

45番バスは乗って正解。クレイグロックハート(Craiglockhart)、ジュニパーグリーン(Junipergreen)等々、絵に描いたようなパストラルな集落をバスは通り過ぎてゆく。朝の素晴らしいショートトリップだった。9時ちょっと前に会場に到着、この日のテーマは「Urban Growth and Decline」。会議の進行が実にいい加減。というのは日本の見方で、押さえるところは押さえ、余計な神経は使わずリラックスしながら大きな問題なく議事が進行するという感じだ。会場の大学で、兵庫県大の一ノ瀬さん、北京林業大のミスター劉、そして、3年前にお世話になったキャサリンと再会。曰く「プログラムに(あなたの)名前があったので来ると思ってたわ」。家族共々みんな元気とのこと。

会議について。あらためて「公園(の再生)」が着目されていること。一ノ瀬さんの発表会場が変更になったことが関係者に全く知らされないまま、人影まばらな会場で彼を含む2名の発表が行われた(チェアマンもいない)。機械係のオッサンが「質問はありますか?」と、急遽、司会の代役(笑えたぞ)。さすがに事務局側は謝って、明日、発表の場を設けさせていただきます、と。それにしても、ずさんな進行管理だ。

会議終了後、エディンバラ植物園(Royal Botanic Garden Edinburgh)に場所を移して(バスで送迎)、公式レセプション。20ポンド(約4千円)とられたが、出たのはグラスワインと簡単なつまみだけ。おまけに7時について8時に終わりだと。おいおいそりゃないだろ。レセプション会場でシェフィールド大学(Univ. of Sheffield、www.shef.ac.uk/landscape)とキングストン大学(Kingston Univ., www.kingston.ac.uk/landscape)の卒業制作の作品集をもらう。内容はともかく、アピアランスはすばらしい。

一ノ瀬さんと連れだってバスで中心街へ。ローズ・ストリートのとあるパブに入り、エールで乾杯。ジャケットポテトとサーモンで食事。(不味くはないが美味くない) 時すでに22時。まだぜんぜん明るいのだが、バスでそれぞれの宿に帰還。睡魔に襲われ、バス停を3駅ほど乗り過ごす。歩いてとぼとぼ帰る。宿に戻り、シャワーを浴び、明日のプレゼンの準備をと思うも、眠気に勝てず就寝。

Tuesday, June 28, 2005
5時起床。発表の準備。今日も朝食抜きで会場へ。会議のテーマは「Rural Growth and Decline」。9時開場。「cabe space」の活動について報告があった。また、SNH(Scottish Natural Heritage)の職員が、スコットランドのランドスケープの特徴について、僕の発表の前に報告したのだが、あとで関係の書物をみると「Landscape Character Assessment」のプロジェクトに関わった重要人物であることが判明。く~、もっといろいろ聞いておけばよかった。メイルでも出してみよう。12時ちょっと前から約20分間、僕のプレゼンテーション。昨年関わった佐倉市の「市民文化資産条例」について紹介、質疑応答を行った。あるおっさんが、よく意味が理解できない、へんな質問(おそらく経済活動と文化的バックグラウンドの違い、ルーラルランドスケープの保全の両立についてどう思うかみたいな質問だったと思う)をして困った。

ランチを食べて午後は一ノ瀬さんと中心街に出た。それぞれ目的があったので、夕方落ち合う約束をして別れた。僕はコックバーン・ストリート(Cockburn St.)にある市役所の開発課へ。「Edinburgh City Local Plan」の「Consultation Paper」、スコットランド自治政府の「Tree Preservation Orders Consultation Paper」等を手に入れたほか、Nicolson St.のBlackwell'sで『Understanding Historical Landscape』を購入。竣工間近のスコットランド議会棟(Scottish Parliament)再訪。微妙! 古地図センター(Old Map Heritage Centre)へ。地図好きには目が眩むような店。高くて手が出ないが)で一ノ瀬さんと落ち合い、ジョージ4世橋のイタリアンレストランで夕食。

Wednesday, June 29, 2005
朝6時に宿を出発。タクシーを呼んでもらい、ウェイバリー・ブリッジ(Waverley Bridge)で空港行きのシャトルバスに乗り換えエディンバラを後に。また来る日まで。それにしても今回は短かったが実り多い都営(→渡英)だった。エディンバラ空港で「Back to Nature」という見出しに引きずらて、「Newsweek」を買い機内で読んだ。人口減少により疲弊した農村地帯を森林にもどすこと、ドイツにオオカミがもどってきたこと等。

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