読売新聞 関西発
東日本大震災がれき処理を大阪湾で 関西広域連合長が提案
近畿などの7府県でつくる「関西広域連合」で広域連合長を務める井戸敏三・兵庫県知事は19日の定例記者会見で、東日本大震災の被災地のがれきの処理について、近畿の廃棄物で大阪湾の沖合4か所(泉大津沖、尼崎沖、神戸沖、大阪沖)を埋め立てる「大阪湾フェニックス計画」で受け入れることを提案した。
県環境整備課によると、受け入れるのは、木くずなどをチップ化した可燃物や、放射性物質が1キロ・グラム当たり8000ベクレル以下の焼却灰。可燃物は、計画に参加している近畿168市町村の一般廃棄物処理施設で焼却し、灰は稼働中の泉大津沖、神戸沖に埋め立てることを想定している。
東日本大震災で、岩手、宮城、福島3県では約2200万トンのがれきが発生。井戸知事は「100万トンくらいは受け入れられる余地があるのではないか」と話している。
(2011年7月20日 読売新聞)
関西広域連合長の井戸兵庫県知事が被災地の瓦礫処理を申し出しました。
瓦礫処理が一向に進んでいない中この提案は歓迎すべき事です。
しかし、この瓦礫の中には放射性物質が残留した焼却灰も含まれます。
基準値以下とはいえ、大阪湾に埋め立てると海洋汚染にもつながります。
漁業への影響はどうなんでしょうか?
福島原発事故以来政府は基準値をドンドン引き上げています。
今回の焼却灰は8000ベクレル/Kg以下との事ですが
現在はこれを10万ベクレルまで引き上げるとか上げないとか・・・。
原発事故以前の基準値も8000ベクレルだったのでしょうか。
また国際基準はどうなのでしょう。
今調べますと、作付けする場合の暫定土壌基準値は5000ベクレルのようです。
因みにチェルノブイリの土壌基準 493ベクレルです。
これから見ても日本の暫定基準とやらは緩めなのでしょうか?
枝野氏の「直ちに健康に影響がない」という誤魔化し会見以来
政府の言う事が信用できません。
それも何の根拠もなく、ただ単に便宜上基準値を引き上げるのをみると
この大阪湾瓦礫埋め立て構想、本当に大丈夫なのか心配です。
被災地支援になるのならと、福島県産の牛肉を仕入れたと言う業者もいます。
しかし今、汚染牛肉の行方について混乱しています。
井戸知事も被災地支援にと瓦礫処理を引き受ける決断をしたと思いますが
後々、多方面に影響が出ない事を祈ります。
そもそも、「騒ぐな」「パニックにならないように」という誤った政府の判断ミスから
混乱している事を私達は忘れてはいけません。