消息不明とされた中国の女子テニス選手、彭帥(ポンシュアイ)さん(35)について、中国国内のテニス大会にゲストとして参加しているなどの映像が流れ、健在ぶりをアピールしているが、21日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が、本人とテレビ電話で連絡を取ったと発表した。
IOCによると、テレビ電話は30分間行われ、IOCアスリート委員会のエマ・テルホ委員長(フィランドンド)らも参加、彭さんは「今は友人や家族と過ごしたい」とし、今後もテニスと関わっていく意向を示した。
バッハ会長が北京五輪開幕前の来年1月に北京入り後、夕食に招待したいと伝えると、快諾したという。テルホ氏は「彼女が元気そうで安心した」としている。
彭さんは北京の自宅におり、「安全で健康だが、今は自身のプライバシーを尊重してほしい」と語ったという。
この問題については、状況によっては、来年2月に行われる北京冬季五輪にも大きな影響があると指摘されているが、沈黙を守っていたIOCが危機感を募らせバッハ会長が直接、接触を試みたのではなかろうか。
ただ、秘密主義社会の中国のことなので、冬季五輪が終わった後、彭さんの動静がどのようになるのか、長期的に監視の手を緩めることはできない。「関連:11月20日」