すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

悲しいお別れと“甦るいのち”パソコン

2019年10月30日 | 日々思うこと

雨降りの多い10月の終わりに女優の八千草薫さん(享年88)や、国連元難民高等弁務官の緒方貞子さん(享年92)の訃報が伝わりました。重い病と闘いながらの八千草薫さんは著書の中で『後悔があったとしても、反省があったとしても、自分が納得するまで、「今」から逃げないことが大事だと私は思うのです。その日その日、1日1日、瞬間瞬間を大事に過ごしたいなと思うんです』と・・・。(八千草薫さん著『まあまあふうふう。』より)

緒方貞子さんは1991年から国連難民高等弁務官を10年間務め、難民支援の先頭に立ち国際協力機構(JICA)理事長として日本の政府開発援助(ODA)改革に取り組むなど国際協力分野で大きな功績を残した先駆者でした。

いつか閉じなければならない人生とはいえ身近な人ほど悲しさが深まり、町内のI さんがまだ82歳という年齢で、あっという間に逝ってしまいました。いつも私の拙いブログを読んでくださり、突然の訃報に言葉がありません。

朝から深い霧の立ち込める中で、I さん宅の畑の前を通ると、温州みかんが今まで見たこともないほどたわわに実っています。枝が折れそうなほどのたくさんの今年のみかんは精一杯、ご主人とお別れをしているように思えました。

今日は上越のFさんが糸魚川へやって来てくることになり、昼食を和食処「さくら」でご一緒です。一ヶ月ぶりの再会で話しは尽きず、お互いに古希を過ぎると人生の終い方も気になり、エンディングノートのことも話題になり、あっという間に時間が過ぎてゆきます。

夕方、I さんとのお別れにセレモニーホールへ出かけました。定年退職後からパソコンを始め、本格的に取り組む凝り性だったそうで検定も受けていたことを知りました。人生には4つの坂があるそうで、“のぼり坂・くだり坂・がまん坂・まさか坂”で、いつか閉じなければならない我が人生を重ね、逝ってしまわれた人たちのご冥福を祈る悲しい終日です。

ところで、台風19号の影響で水につかるなどしたパソコンから、データを復元する作業をアメリカのデータ復元会社が被災地への支援として無償で受け付けていて、神戸のオフィスから発送する手続きを進めているというお知らせです。もうお仕舞いと思っていても“甦るいのち”があることを嬉しく思います。

「台風被害のパソコン 無償で復元」https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20191023/2020005267.html?fbclid=IwAR05o6ixicHKmc8o2IWJQhk25KI20qRfH5r1jmU-pzTQH4fVDwq0tBFfA8M