すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

万能細胞「STAP」の“女子力”と“原発推進力”と・・・

2014年01月31日 | 日々思うこと

NHK経営委員の長谷川三千子氏の「性別役割分担」と男女共同参画社会基本法への否定的な見解に呆れていたら、理化学研究所の新たな万能細胞「STAP」の成功というニュースに万感の拍手です。研究チームリーダーの小保方晴子(おぼかた はるこ)さんは何と30歳という若さで、研究室ではおばあちゃんから贈られたかっぽう着姿です。京都大学の山中教授の「iPS細胞」よりも簡単で安全と常識を覆す研究は、国際的にも高く評価され再生医療への期待が膨らむ日本の"女子力"の明るいニュースです。

本日の衆院予算委員会での参考人招致のNHK籾井会長、「私的なコメントで、取り消した」と言い訳に終始で、その姿勢に人間性をも疑いました。NHK経営委員は国会同意人事で、昨年就任した4人は安倍首相とは全員が親密な仲で思想的にも極めて近く、その一人の日本たばこ産業(株)顧問の本田勝彦氏は首相が小学生の頃の家庭教師だそうです。よくもまあこれだけ偏った考えの持ち主を集めたものだと、各方面から厳しい批判があっても不思議ではありません。ちなみにNHK会長には月額報酬と期末手当を合わせ、年間3092万円(2013年)の給料が支払われ退職金もあるので、このような人が公共放送の会長では受信料を払いたくないという人たちが増えることでしょう。


さらに衆院予算委員会での原発問題の質疑では、コスト面ばかりを強調する安倍首相でしたが、電力会社などでつくる電気事業連合会(電事連)は自民党議員らに原発の必要性や新増設を訴える文書を配っていたという朝日新聞のスクープに驚きました。エネルギー基本計画の閣議決定を前に、電力業界がこのように自らの利益を前面にする行動は、自民党議員への献金と無関係でないことだけは確かのようです。

また先日、原発再稼働を訴える甘利明経済再生大臣のパーティー券を電力各社が2006年以降、水面下で分担して購入していたという朝日新聞の報道は、NHKで取り上げられることはありませんでした。政治資金規正法上の報告義務がない20万円以下にして、法の抜け道を巧みに利用し資金源の表面化を防いでいたことなど、腐りきっている「経済優先・いのち軽視」の“原発推進力”には憤りの言葉しかありません。

そんな中で、庶民的な料理研究家の小林カツ代さん(76)の訃報です。家事育児の負担が多い女性たちを応援し「働く女性のキッチンライフ」などの著書や、男性の家事能力と自立へのアドバイスも行ってこられた気どらない笑顔の方でした。大阪生まれで「平和を守る。戦争には断固反対をする。そのためには憲法9条を守る」と言い続けていたことを知り、簡単で手抜きをしない美味しいお料理とともにますます好きになりました。今、女性の社会進出を否定するネガティブな人たちが多い中で、筋を通しながら社会でがんばってこられた小林カツ代さんや理研の“女子力”を誇りに思う睦月1月の終わりです。