すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

他人事ではない小説「原発ホワイトアウト」

2014年01月13日 | 日々思うこと

都知事選に立候補を決断した細川元首相(75)の年齢に、激務の知事職をこなせるかと厳しく指摘する人たちが多いようです。そんな中で、2020年東京五輪・パラリンピックを運営する大会組織委員会の会長に森喜朗元首相(76)の就任が内定、また現在衆院議員で元都知事の石原慎太郎氏(81)、こちらの方々は問題にならないのかと首を傾げてしまいます。都知事選の争点が「脱原発」に集中することへの警戒感が自民党を中心にさらに強まってくることでしょう。

正月6日に締め切りられた「エネルギー基本計画」へのパブリックコメントに約1万9000件の意見が寄せられたそうで、閣議決定が2月以降に大幅延期になりそうです。 延期の本当の理由はおそらく都知事選への影響を考えたようですが、「エネルギー基本計画」の問題を“可視化”させるために署名は延期されますのでご協力お願いいたします。 第三次締切:1月20日(月)朝10時
 http://chn.ge/1cgNWQP

ところで『原発ホワイトアウト』の続きですが、初版の3ヵ月後には10刷の18万部を突破ですからスゴイですね。小説の中段辺りから新崎原子力発電所(柏崎刈羽原発)を舞台に、伊豆田清彦知事(新潟県知事)を「どうやって、この知事に毒を盛るか・・・」の第7章「嵌められた知事」はあまりにもリアルです。300ページを超える本書をここでまとめるのは困難ですが、第14章「エネルギー基本計画の罠」では「国の政治は、その国の民度を超えられない。こうしたことが当たり前のように行われていることを許している国民の民度は、その程度のものなのである」と、国家公務員1種試験合格の著者の本音が伝わってきます。

ちなみにこんな展開の目次です。

第1章 選挙の深奥部  第2章 幹事長の予行演習  第3章 フクシマの死  第4章 落選議員回り  第5章 官僚と大衆  第6章 ハニー・トラップ  第7章 嵌められた知事  第8章 商工族のドン  第9章 盗聴  第10章 謎の新聞記事   11章 総理と検事総長  第12章 スクープの裏側  第13章 日本電力連盟広報部  第14章 エネルギー基本計画の罠  第15章 デモ崩し  第16章 知事逮捕  第17章 再稼働  第18章 国家公務員法違反  終章 爆弾低気圧

『原発ホワイトアウト』は勿論ハッピーエンドではありません。真冬の新崎原子力発電所は大変なことになってメルトダウン!?・・・。「新崎原発周辺10キロ圏内の住民はもちろんのこと、新崎県のほぼ全域の住民が、県から退避しようとパニックになっていた。」、そして小説の最後は「日本には、原発をメルトダウンに至らせる1000本以上の送電塔が、無防備のまま残されるのだ。」で終わりです。

本書の帯は、現役キャリア官僚のリアル告発ノベル!「政財官の融合体・・・日本の裏支配者の正体を教えよう」、日本を貪り食らうモンスター・システム!!