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安倍晋三回顧録、安倍氏は最後まで真実を語ることはなかった

2023-03-06 22:56:05 | 国政、県政

安倍晋三氏は先頃出版された「回顧録」、加計問題、自分のせいではない、と苦しい弁解をしています。国会で118回ウソを言った、とされる安倍氏、「回顧録」でも、ついに真実を語ることはなかった、ということが報じられています。

(NEWSポストセブンの記事より)

「都合のいいところだけ切り取っている」──『回顧録』で安倍元首相に批判された前川喜平・元文科次官が大反論

「都合のいいところだけ切り取っている」──『回顧録』で安倍元首相に批判された前川喜平・元文科次官が大反論(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

『安倍晋三回顧録』(中央公論新社)の中で、安倍氏はこの加計学園問題について疑惑を全面的に否定している。

〈獣医学部の新設に私が全く関与していないことは明白でしょう。文科省の文書もいい加減だった。後に明らかになった文書には「国家戦略特区会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見える」と書いてありました。つまり、私の意向ではないのですよ

 この問題は、学部新設の許認可権を持つ文部科学省に、「これは総理のご意向」などと書かれた内部文書が存在することを朝日新聞(2017年5月17日付)が報じたことで国会は大紛糾。

 当時の菅義偉・官房長官は「怪文書みたいな文書。出どころも明確になっていない」と否定したが、前川喜平・元文部科学事務次官は記者会見を開き、「『獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項』との文書を示されたと記憶している」と内部文書の存在を明らかにし、官邸からの圧力について「圧力を感じなかったといえば、嘘になる」と踏み込んだ言い方をした。

 この「前川証言」をきっかけに安倍官邸は疑惑を封じ込めることができなくなり、内閣府や文科省の再調査で獣医学部認可に関係する数多くの内部文書やメールが発覚、疑惑が深まる結果になった。安倍氏は『回顧録』で前川氏を名指しでこう批判している。

〈この話は、前川喜平前文科事務次官が「行政が歪められた」と言って、不当な圧力で獣医学部新設が決まったと強調したことで大騒ぎになりましたが、真実は加戸守行前愛媛県知事が7月の参考人招致で語ったことに尽きます。

 加戸さんは、知事時代の10年まで3期12年の間、鳥インフルエンザや牛海綿状脳症(BSE)といった感染症対策のために、愛媛県今治市へ獣医学部を誘致しようとしたけれど、文科省への申請が一向に通らなかった、と国会で述べていました。「強烈な岩盤規制に国家戦略特区が穴を空けた。歪められた行政が正された」と言って、前川氏の発言を皮肉っていましたね。今治市選出の議員と、加計学園の事務局長が友人だったから、この話に飛びついたのに、「友達であればすべてダメなのか」とも語っていました。事の本質は、獣医師会の反対と、その意向を受けた農水省や文科省の岩盤規制があったということでしょう。

 ただ、私も国家戦略特区諮問会議の議長ですから、国会で「申請を知らなかった」とは言えなかったのです。いくつもある申請を、いちいち総理大臣が目を通すのは無理なのだけれども、形式的には知っていたことにしないといけないでしょう。そうすると、野党は「知っていたから、安倍が指示して選定したんじゃないか」と言ってくる〉

「安倍さんのトリック」

 これに対して、前川氏は安倍氏の主張に全面的に反論する。

「回顧録を読んで感じるのは、安倍さんは自分の都合のいいところだけ切り取ったなあという印象です。あの方にとってはよくあるパターンですね。事実関係について言えば、『全く関与していないことは明白でしょう』と、全く逆のことが書いてあった。安倍さんは、完全に関与していたと私は思いますね。

 安倍さんが回顧録で獣医学部新設認可に自分が関与していない理由として挙げているのは、『後に明らかになった文書には“国家戦略特区会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見える”と書いてありました。つまり私の意向ではないのですよ』という部分です。

『総理からの指示に見える』というのは文科省の側でつくった文書に出てくる言葉ですが、これは、文科省が内閣府から言われた言葉なんですよ。文科省の当時の課長が、藤原豊さんという内閣府の審議官から言われた言葉を書いたんです。当時の文科省としては、筋の通らない話なので、獣医学部新設には渋っていた。最終的に文科省の責任になるので。

 それは当時大臣だった松野博一さんも渋っていた。獣医学部の新設は自民党内にも反対があって、そのトップは麻生太郎さんだった。麻生さんは獣医師会の支持を得ている人なので。この案件は、総理の意向を取るのか、副総理の意向を取るのかという話だったんですよ。

 このように文科省が嫌がっているということは、内閣府も十分承知していた。そういう中で、この言葉が出てきたんです。文科省は嫌かもしれないけれど、総理の指示なんだから仕方ないでしょ、という意味です。でも内閣府の審議官が『総理の指示』という明確な言葉を出すわけにはいかない。だから『総理の指示に見えるでしょ』という言い回しをしたわけです。

 国家戦略特区の議長は総理ですから、国家戦略特区の決定は、総理の指示にできるじゃないか。そうすれば文科省の責任じゃないでしょう、と。文科省の責任を回避する理屈づけのやりとりを文書に残していた。だから安倍さんが文書の表現の一部を切り取って、『つまり私の意向ではないのですよ』と自分が関与していないかのように説明しているのは、トリックです」

 前川氏はさらに、安倍氏が獣医学部認可に直接、かかわっていたことをこう指摘する。

「『総理の意向』はいろんなルートで文科省に伝わってきているんです。私は文部科学事務次官在任中、当時の首相補佐官の和泉洋人さんに呼びつけられて、行ったら、『総理は言えないから私の口から言う』とおっしゃった。これは証拠文書は残っていませんが、私はそう聞いた。2016年9月です。

他のルートもあって、内閣府の藤原審議官から、当時の文科省の担当課長が言われた。そのメモには『総理のご意向と聞いている』と書いてある。藤原審議官も伝聞の形で伝えているんですね。もう一つ直接的な言い方だったのが、当時の官房副長官の萩生田光一さんです。萩生田さんから当時の文科省高等教育局長が言われた。これも文書に残っている。

 それによれば、『総理は「平成30年(2018年)4月開学」とおしりを切っていた』と書いてあった。平成30年4月に必ず開学するようにしろと安倍総理が語っていたことを、萩生田さんが語っていた。

 このようにいろんなルートで文科省に安倍総理の意向は伝わっていたんだけれど、安倍総理の『指示』というのはないんです。結局、指示を出していたら完全に安倍さんの責任になるんですね。

 意向は伝わってくるんだけど、指示は出ていない。だから『最後は文科省が決めたんでしょ』と文科省の責任にされてしまう。そういうのに対して多くの人が、『指示に見えるでしょ。そうすれば文科省の責任にならないじゃない』と何人もが伝えてきたと。こういう文脈で出てきた言葉なんですね」

「首相の意向だから首相秘書官が動いた」

 獣医学部認可をめぐる加計学園と首相官邸との接触については、当時の柳瀬唯夫・首相秘書官氏が国会に参考人招致され、2015年に加計学園関係者と3回面会したが、安倍首相には報告しなかったことを証言した。『回顧録』でも、安倍氏はこう語っている。

〈いちいち報告を受けないですよ。首相は国会に対応しつつ、政策の判断をしなければいけない。個別の案件は、秘書官が片付けてくれないと困ります。しかも、文科省、農水省、内閣府にまたがる案件なのだから、首相秘書官が会って調整してどこが悪いんだ、という話でしょう〉

 前川氏はこの安倍氏の主張にも強く反論する。

「はっきりしているのは翌年2018年に愛媛県が参議院の予算委員会に提出した文書です。その中に凄く具体的に書かれていて、加計学園の事務局長が愛媛県に赴き、課長さんたち役人に状況説明したという資料。平成27年3月と書かれている。この中に、『加計学園からの報告は次の通り』と書かれていて、『2月25日に理事長、加計孝太郎さんが首相と面談、15分程度』と。

 で、首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』との言葉が書かれている。2015年の話ですから、加計学園に獣医学部をつくらせてあげると決めたのは2017年1月ですが、そのほぼ2年前に理事長と安倍首相が面談しているんですね。

 さらに文書では、『柳瀬首相秘書官から、改めて資料を提出するよう指示があったので、早急に資料を調整し、提出する予定』と書いてあるんです。そういう経緯を加計学園の事務局長が愛媛県に説明していて、その文書が国会に提出されている。

 ということは、安倍さんは加計孝太郎さんから獣医学部新設の件を聞いていて、その後、柳瀬秘書官が加計学園側に詳しい資料を出してねと言っている。その流れを見ると、安倍首相が柳瀬さんに『ちゃんとやっておいてね』と指示して、柳瀬さんがフォローをしたとしか思えないんですよ。

『回顧録』で安倍さんは、『いちいち報告を受けないですよ』と言っている。が、“そうじゃないでしょ、報告じゃなくてあなたが指示したんでしょ”という話なんです。

 それと安倍さんは『回顧録』の中で他にも、『文科省、農水省、内閣府にまたがる案件なのだから、首相秘書官が会って調整してどこが悪いんだ、という話でしょう』と言っています。しかし、各省庁にまたがる案件を調整するのは『内閣府』の役割です 。

 内閣府はもともと総合調整官庁ですから。普通に省庁にまたがる案件で、首相秘書官が出てくることはまずありませんよ。この案件は首相の意向だから首相秘書官が動いたわけで、『またがっているから』秘書官が動いたというのは違います」

 そして前川氏は反論をこう締めくくった。

「それからもう一つ、回顧録の中に安倍さんが、『岩盤規制』について触れている部分があります。これまで獣医学部新設が認められなかったのは、『獣医師会の反対と、その意向を受けた農水省や文科省の岩盤規制があった』と語り、岩盤規制に穴を開けたと言っている。

 けれど、規制に穴を開けたのだったら、なぜ、獣医学部新設を認めたのが加計学園だけなのでしょうか。加計学園よりより良い計画を持っていた京都産業大学もあったのに、京都産業大学の獣医学部新設は闇のように潰された。

 国の政策として規制緩和するのであれば、規制を外せばいいだけです。薬学部は幾らでも新設できるわけで、同様に獣医学部も自由に作れるようにすればいい。そうすれば規制緩和と言えるが、安倍政権はこれまで獣医学部が16校しかなかったところに、加計学園の17校目だけを認めた。これは規制緩和ではなく、加計学園に特権を与えたというものです」

(編集部より)

「回顧録」は往々にして自分に都合の良いように「事実が書き換えられる」ものですが、ここまで「白を黒と言いくるめる」内容になっているのは、とても残念です。

 

 

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