市の社会福祉課職員が直接やってくれていた葬祭事業が今年3月31日、廃止されてしまいました。
習志野市で市民の方が亡くなり、ご遺族が「遺体は自宅で安置している。葬儀は業者には頼まない」と連絡すると
〇馬込斎場への連絡を市がやってくれ、
〇棺は無料で用意してくれ、
〇祭壇の貸し出し、飾りつけは一昼夜8,650円
〇何十人も乗れるマイクロバス型霊きゅう車は9,290円
という手ごろな内容でやってくれました。市民は大助かりでした。
車の運転も斎場の手続きも市の職員がやってくれ、職員の方も「こういう車は習志野市にしかない」と胸を張っていました。
なぜ廃止してしまったのか社会福祉課に問い合わせたところ、
・自宅や集会場で葬式を上げる人が減っている。
・したがって霊柩車、祭壇の需要も少なくなっているから。
ということで、今後は船橋の「馬込斎場」や、新しくできた「しおかぜホール茜浜」に問い合わせてほしい。
これら二つの斎場は四市(船橋、八千代、鎌ケ谷、習志野)複合事務組合が運営している、とのことでした。
一人暮らしの高齢者が自宅で亡くなった時、身内もなく、蓄えもなく、お葬式の費用もままならない場合があり、とても有り難いシステムでしたが、4月から利用できなくなってしまったのはとても残念です。また、新しくできた「しおかぜホール茜浜」は交通の便も悪く、利用料も高い、という市民の声も聞かれます。
こうした習志野市のやり方とは逆に、市民本位で「おくやみ窓口」を改善した自治体の例が4月8日の毎日新聞に紹介されています。例えば、神奈川県大和市では「おひとり様終活支援」を打ち出し、単身または夫婦・兄弟姉妹のみの世帯の市民が生前に相談しておけば、死後、「葬儀日程」や「墓の所在地」などを事前に登録しておいた親族・知人に通知してくれるそうです。
この記事の中に「公務員とは、本来は『人のために何かをしたい』人たちなのだろう」「市民が動けば役所は変わる。それが地方自治の原点」と書かれています。
習志野市には是非こうした原点に立ち戻って欲しいと思います。
その後3年で義母が他界し、安い費用で、お葬式がだせました。若い我々にはとても助かったのを覚えております。
その後も市所有のバスも無くなり、市民にとって助かっていた「しおさい」など市の施設がどんどんなくなっていきました。とても寂しさを感じておりました。
「市民目線」と言う言葉が亡くなりましたね。残念なことです。