隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2037.眠れる美女

2021年08月09日 | 演劇

 

眠れる美女
読了日 2021/04/09
著 者 秋吉理香子
出版社 小学館
形 態 単行本
ページ数 246
発行日 2020/10/15
ISBN 978-4-09-386595-1

 

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こで本書の事を知ったのか覚えていないが、何かの折に何度かこのタイトルを見て、読んでみようかと言う気になっていた。それに木更津市立図書館に蔵書があり、しかも貸出可となっていたことも読む気にさせた要因だ。
そんなことから即座に図書館に行って借りたはいいが、この作品には前編があることを知って、先にその前編と言える『ジゼル』を先に読むことにしたのは、2034の所で書いた通りだ。
そんな経緯があって、4月に入ってから改めて本書を借りてきた。もちろん『ジゼル』を先に読むことによって、この作品の素晴らしさと共に、バレー団の実態の一部分だとは思うが、作品の素晴らしさを知ることが出来たと思っている。
さて、東京グランド・バレー団から、東京スペリオール・バレー団として施設の一部を改装して、新しく出発した団員たちに驚くべき、そして喜ぶべき事態が待ち受けていた。

 

 

世界的なプリマ、ロシアのシルヴィア・ミハイロワが東京スペリオール・バレー団の「眠れる美女」の演出をしてくれることになり、しかも彼女はオーロラ姫にユリカ・アサヒと言う配役を伴ってやってきたのだった。
だが、喜びの事態は反対の事態をもつれてきたのである。
バレー団の存続に欠かせないのは豊富な資金力だが、新規出発の東京スペリオール・バレー団には、残念なことにその力がなかった。融資をしている銀行の融資課の課長が乗り込んできたのである。
不穏な空気をまとった銀行からの出向を迎えたバレー団の団員は、穏やかな気持ちではなかったが、存続か解散か、と言う瀬戸際に立たされている現状をどうすることもできないのでは、致し方がなかった。
そんな状態からスタートした東京スペリオール・バレー団は、団員たちの努力と先述の世界的プリマを監督の迎えるという幸運が果たしてどんな結果を迎えることが出来るのか?
波乱万丈の展開を見せていくのだ。

 

 

型コロナウィルスの感染者の増加がかつてないほどの勢いを示している。大方の国民の思いは決め手のない政府の方針に、あきれるばかりか、一方では次第にその状況に慣れつつあり、自浄と言った心構えが消えつつあるようだ。
オリンピック競技も終わりを迎えつつあり、史上最低の環境に各国のアスリートたちの思いは様々だろうが、決して良い印象を持ったとは言えないのではないか? 彼らの活躍が競技を成功させて、華々しい活躍の場を作り上げたが、無観客の寂しさを克服したとは到底言えない状況だろう。 テレビ観戦をしていた僕は、彼らに同情を禁じえなかったのである。
自分たちの無策とそれを認めない日本の政府は、オリンピック終了後に(まだ終了前にパラリンピックも控えているが)どのような態度を示すのか見ものである。

新たにオリンピック協議に加えられたゴルフ協議で、男子の部に参加した我が松山英樹選手の活躍は、残念ながらメダル獲得を逃したが、女子の部に参加した稲見萌音選手の活躍は、ゴルフファンのみならず、多くのテレビ・ギャラリーを熱狂させた。
稲見は17アンダーまで伸ばして、ネリー・コルダと首位タイとなっていたが、最終ホールでボギーとなって16アンダーとなり、リディア・コと同スコアとなり銀メダルを争いプレイオフとなった。
そこで、ワンホールで決着がつき、ついに銀メダルを獲得に至った。
もちろん我が国のゴルフ界にメダルをもたらしたのは最初であり、若い稲見萌音選手の活躍は、後世に伝えられる名誉となった。

 

 

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