隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2036.Y駅発深夜バス

2021年08月07日 | 本格
Y駅発深夜バス
読了日 2021/04/07
著 者 青木知己
出版社 東京創元社
形 態 単行本
ページ数 285
発行日 2017/06/30
ISBN 978-4-488-01793-4

 

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度もここに書いてきたことだが、僕はタイトルだけで作品を評価してしまうことがある。そしてそれがたまたま僕の好みに合う作品で、面白く読めることがある。
まあ、偶然の産物なのだが、僕はそうした現象を信じて、と言うよりあまりあてにはならない自分のそんな能力を信じて、これと思わせるタイトルは、出来るだけ読むことにしている。


この作品もそうした中の1冊で、読みたいと思った本だ。だが残念なことに木更津市立図書館には、蔵書がなく、隣町の袖ヶ浦市立図書館で借りてきた。僕が知ったのはごく最近の、東京創元社からのメールマガジンだったので、最近の刊行だと思っていたら、ご覧のように2017年6月だから、結構前の出版物だった。
僕の新刊の中から読みたい本を探す能力は、まことにお粗末なものだということなのだが、最近は歳をとるごとに衰えが深まるばかりだ。
しかし、読む力も衰えているから、次々と出てくる新館を読めるわけではないから、丁度良いのかも知れない。 そんなことを考えると少し寂しい気もするが、仕方のないことだ。

 

 

 

下表のように5編からなる短編集で、さらには表題作の「Y駅発深夜バス」は、光文社の「新・本格推理」という企画に応募され、入選した作品だという。僕の情報収集能力のお粗末なことから、そんな作品の詳細はとんでもなく時間が経ってからしか入ってこないので、ニュースではなくなっているが、しかし、この作品は、「新・本格推理03」(と言うことは2003年刊と言う意味か?)に掲載されて、ファンの支持を受けたということだ。
そんなことから、この作品は僕の好みに合った面白いミステリーだ、ということは半分当たって半分は外れだ。
というのは、僕はてっきり表題作が長編だと思っていたが、短編集だったことで半分外れ、だが短編集で表題作が本格推理に応募されて評価されたことが面白いミステリーだということになって、半分当たりの部分だ。
あまり僕は作品の内容を推察して、それがあたるなどと言うことはないのだが、今回のこの作品も同様僕の思いは長編で、Y駅と言うどこか架空の町の駅を想定しているのだが、予想に反してこの駅発の深夜バスは存在していなかった。
いくつかの想像を裏切る展開に僕の期待は次々にしぼんでいく始末だ。そして、短いストーリーは、考えていたこととは異なる方向へと収束した。

 

 

のところテレビの番組が、オリンピック放送の為、通常とは異なる編成だから、どちらを見ようかと迷ったり戸惑ったりしている。見なければいいのだが、折角のアスリートたちの活躍を見逃すのもしゃくだ。
先日観ていて文字通り感動したのは、棒高跳びの競技で自身が持つ世界記録更新への挑戦だった。
北欧スウェーデンのアルマンド・デュプランティス選手は最初の試技5m55cmから最後の6m02cmまで、全ての試技を1回でこなし、楽々と金メダルに輝いたのだが、金メダルに決定してからの挑戦が、素晴らしかった。自身の持つWR・6m18cmを超えて、6m19cmに挑戦したのだ。3回の試技は残念ながらすべて失敗だったのだが、僕はその21歳のアスリートの挑戦する姿に感動したのだ。
普通だったら最後のポールの高さが6m02cmだから、6m5cmとか6m10cmとなるだろう所を一気に世界記 録へと跳ね上がったところに彼の挑戦者魂を見た気がしたのだ。
オリンピックの開催に反対していた僕だが、活躍するアスリートたちの姿は尊い。

 

収録作
# タイトル 紙誌名 発行年月・号
1 Y駅発深夜バス 「新・本格推理03 りら荘の相続人」 2003年3月
2 猫矢来 書き下ろし  
3 ミッシング・リング 書き下ろし  
4 丸人病 「新・本格推理05 九つの署名」 2005年3月
5 特急富士 書き下ろし  

 

 

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