太極拳というと「あー、あのゆっくりやる体操ね」というのが一般的な認識でしょう。
それも一面ですが、本来は中国の長い騒乱の中で実際に使われてきた伝統武術です。
私たちのサークルでは、あくまで武術として太極拳を練習しようと思っております。
推手はそのために欠かせない重要なツールです。
7回目の金曜夜練習ですけど・・・。
いつもFNPに来てくださった一番の使い手・HKさんはお仕事の都合で県外に引っ越されてしまいました。
Kさんは今回参加できませんでした。
残念!です;;
という訳でHMさんと2人で練習したのですが、場所がホールのステージの上だったので、知らない人にはコントをやっている様に見えたかもしれません(笑。
さて、早速推手やります。
最初はこないだもやった「相手に合わせる推手」です。
されるがままにくっついていくので、管理人は「トレース推手」と呼んでおります。
掌を自分の方に向けて腕を上げると程よく力が抜けます。
この状態で手の甲どうしを軽くくっつけて、攻め手は胸を押したり腹を押したり、頭を打とうとしたりと自由自在に受け手を攻撃します。
それを受け手は力を込めて弾いたり押し返したりせず、あくまで相手の動きに沿って流します。
注意点は「常にくっつけておく事」です。
少しでも接点が離れると相手の意図が読めなくなりますし、攻め側の選択肢が無限に広がって対応出来なくなります。
次は体の本体を押し合う「体推手」
傍から見るといじめられている様なので「ソフトM推手」と呼んでおります。
押される力、スピードに合わせて、押されただけ、同じスピードで押された場所を引っ込めて行きます。
かなり苦しい姿勢になるので、バランスの訓練にもなります。
今日はせっかくなので、HMさんに少し空手の対練も教えて頂きました。
ローキック受け、ハイキックの捌きなど、軽くパーン、パーン、という感じで蹴って受け、蹴り返して弾く、というやりとりです。
タイミングとか力の乗せ方が難しい。
軽やかに動くHMさんに対して、管理人はドタバタやっていました。
最後に「散手」をやってみます。
これは推手の応用みたいなもので、手を離さない様にして自由自在に攻防する練習です。
最終的には顔や体を軽く打ったり、肘を極めて倒したり、体当たりをかましたりするのですが、今回はクルクル腕を回しながら流れの中で軽くやりとりをする程度にしておきます。
とはいえ、気を抜くと痛い目に遭います。
推手とはまた違う緊張感が要ります。
HMさんの鋭い攻撃をやり過ごすのに手一杯で、管理人からはほとんど反撃できませんでした。
太極拳的には攻撃してきたのを、まず「受け入れ」て、その上で被せる、みたいな戦法を取りますが、そういう動きが出来なかったのが残念です。
しかし緊張感を持ちながら軽く、しかも愉しく攻防を練習出来るので、散手は今後もバシバシやって行きたいです。
ハードコンタクトだと怪我したり、嫌になっちゃったりして続きませんので、あくまで「楽しく」です。
このサークルには色々な武術をやった人が関わっていますから、各自の特色を生かした散手が出来たら面白いんじゃないでしょうか。
HMさん、わざわざ湖西までお越し頂いてありがとうございました。
推手だけでなく散手も楽しみたい方、是非ご参加ください。